2005年03月23日

3/23 Arab News (Saudi Arabia)
 Virginia Commonwealth大学の女性教授が、18日ニューヨーク・マンハッタンのモスクで行われた金曜礼拝において同席した男女の信者に説教を行ったことが報じられた。これに対してジェッダにあるイスラム諸国会議の下部機構Islamic Fiqh Academyは強く反発した。
 Faqh Accademyは、シャリア法では女性が男性に説教することは禁じられており、また男女が礼拝に同席することも許されない、と断じた。またカイロ・アズハル大学のTantawi師も、女性が女性信者に説教することは構わないが男性が同席してはならない、と述べた。

コメント:
 ニューヨークの出来事は男女間の戒律に厳しいイスラム教徒に今後大きな波紋を呼びそうである。イスラム諸国に対して西欧流の男女平等民主主義思想を押し付ける米国のやり方は、中東各国の為政者のみならず一般大衆に根強い反米感情を生んでいる。今回の出来事が偶発的なものか、それとも意図的なものか、いずれにしても今後の成り行きが注目される。

at 17:39Saudi Arabia 

2005年03月22日

3/22 Khaleej Times (UAE)
 アブダビで開催された第2回Middle East Power and Water会議において、GCC Interconnection Authorityの議長Dr.Saleh Alawaji(サウジ電力省次官)は、GCC grid(電力網プロジェクト)について概略以下のような講演を行った。
 第1期GCC gridはクウェート、、サウジ、バーレーン、カタールを総工費11.89億ドルで2008年までに完成。第2期(工費3億ドル)及びUAE、オマーンを結ぶ第3期(1.37億ドル)により2010年にGCC6カ国の南北電力網が完成する。
 プロジェクトのpay backは第1期は4年未満で25億ドルの経済効果があり、第3期工事完了後のそれは33.5億ドルと試算されている。
 工事スケジュールは、PQは既に2004年第1四半期に終了、入札は本年4月に行われ、発注は8-9月の予定。

コメント:
 クウェートからオマーンまでのGCC6カ国を結ぶ電力網は、昨年5月のジェッダにおけるGCC閣僚会議で資金負担が承認された。2004/5/9付の Arab Newsによれば、第1期工事は総額22.5億ドルで、資金負担割合はサウジ40%、クウェート36.5%、カタール13.5%、バーレーン10%である。
 本プロジェクトの最初の調査は1986年にカナダのHydro-Quebec Int’l., SNC-Lavalinが行い、1990-92年に見直された。しかしプロジェクトが本格化したのは2001年にGulf Electricity Link Authority(本部ダンマン)が設立されてからである。
 第1期工事はクウェートのAl-ZourからGhunan(ダンマン)まで380KV高圧送電線(422KM)を建設、GhunanからはAl-Jasra(バーレーン)まで220KV(90KM)及びSalwa(カタール)まで400KV(290KM)の各送電網を建設、さらにSalwaからRas Abu Fontas発電所まで220KV、100KMのラインを敷設する計画である。


at 17:12 
3/22 Gulf Daily News (Bahrain)
 ドバイで開催されたArabPlast 2005 Summitで、McKinsey社は中東が世界の石油化学産業のハブになる、との報告を行った。
 同社によれば、中東地域のエチレンの世界シェアは2004年の9%から2010年には17%に達し、中東から中国向けを中心とした東アジア向け輸出は2010年には2.19倍になると予測している。
 またポリオレフィンの重心は東半球に移りつつあり、米国のエチレン誘導品シェアは1990年代の30%から現在10%に低下し、さらに2010年には5%まで落ち込むと述べた。


at 16:29 

2005年03月20日

3/20 Khaleej Times (UAE)
 19日(土)カタールの首都Dohaで英国人他多数が集まる劇場で自爆テロが発生、少なくとも英国人1名が死亡、12名が負傷した。カタルでこのようなテロ事件が発生したのは初めてのことである。現在のところ犯行を名乗るグループは現われていない。
 アル・ジャジーラTVは、事件当時劇場には100人以上の観客がおり、犯行に使われた車はエジプト人名義であったと報じている。

コメント:
 GCC諸国における自爆テロはこれまでサウジアラビアとクウェイトのみであった。これまでカタール政府は国内の治安対策に自信を持っていただけに今回のテロ事件は衝撃であろう。
 カタールは9.11事件直後の自国でのWTO総会を無事乗り切り、その後もいくつかの国際会議を開催し治安に関する国際的な信用を得ており、2006年のアジア大会に向けて準備中である。

at 16:23Qatar 

2005年03月19日

3/19 Kuwait Times
 サバーハ石油相は、これまで米軍に無償で提供してきた車両用燃料を有償にする意向を表明した。これはAl-Sane議員が支持者に語った話として、米軍のイラク・フセイン政権打倒後も、クウェイトは燃料を無償で提供しその金額は4.5億ドルにも達している、代金を米国に請求すべきである、と伝えたことに対して釈明したものである。但し石油相はいつどのような形で取り立てるかについては言明しなかった。
 一部報道によれば、クウェイトはイラク解放後の燃料代について、米軍に有利な21ドル/バレルで総額5億ドルと算定し米政府に打診したが、ラムズフェルド長官は、1991年の湾岸戦争で米国がクウェイトを解放したことを引き合いに強硬な姿勢である。ク政府は近く担当者をワシントンに派遣する予定である。
 現在、クウェイトには約2.5万人の米軍が駐留している。なお、クウェイと米国は2002年に10年間の防衛協定を締結、これにより米軍はクウェイトの港湾施設、空軍基地を無償で使用している。

コメント:
 クウェイト政府(サバーハ家)にとっては、反政府色が強く何かにつけて揚げ足を取る議会は頭痛の種であり、今回の問題もその一つであろう。イラク総選挙が終わった以上、クウェイト政府としてもいつまでも米軍に特典を与え続けることはできず、国民感情がゆるさないことは百も承知しているであろう。
 しかし、古くはイラン・イラク戦争時に、自国の原油代金の一部をイラン(シーア派)に対抗するフセイン大統領(当時)に与えておきながら結局踏み倒された事実、或いは湾岸戦争でイラクを支持したヨルダンに煮え湯を飲まされ断交しておきながら、フセイン政権崩壊後はイラクに代わって同国に石油を供給している。クウェイトのヨルダンへの石油供給は米国の意向が強く働いたと考えて間違いないであろう。このようにクウェイトは常に強国に都合よく利用される宿命にあると言える。
 今回の石油相の発言も、国内世論を意識したものであり、米国との間では結局うやむやに終わる公算が大きいのではなかろうか。

at 17:10Kuwait 
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