2005年03月08日

3/8 Kuwait Times
 「国際婦人の日」の8日、800人以上の女性が、「女性に権利を」、「女性もクウェイト人だ」等と書いたプラカードを掲げ、参政権を求めて国会議事堂前でデモ行進を行った。40年前に制定されたクウェイト憲法は女性の参政権を認めており、1999年には首長令が出されたが、国会は二度にわたってこれを否決したため、未だに女性の参政権は実現していない。
 リベラル派議員の斡旋により、議長はデモ隊がプラカードを掲げないことを条件に国会傍聴を許可した。しかしながらデモ隊は議場内で声を張り上げたため議長はしばしば注意したほどであった。
 40年にわたり女性の権利向上運動を指導してきたLulua Al-Qatamiは、「行進は始まり、目標が見えてきた」と述べた。

コメント:
 「国際婦人の日」のアラビア半島各国の新聞を見る限りでは、女性が街頭運動を行なったのはクウェイトとヨルダンだけのようである。その中でもクウェイトのデモとその報道振りは突出している。憲法29条に明記されていながら未だに女性参政権が実現しないのは、クウェイトの国会議員選挙そのものが男性の参政権すら一部に限り、保守的な地域利益代表で固められているという極めていびつな構造にあり、しかも国会が行政府のサバーハ首長家とことあるごとに対立しているためである。
 クウェイト国会選挙および国会とサバーハ家の関係についてはMENA Informant「クウェイトの総選挙と内閣改造」を参照ください。


at 21:53Kuwait 

2005年03月07日

3/7 Arab News (Saudi Arabia)
 リヤド開発庁のレポートは、首都リヤドの人口を426万人と報じた。昨年9月に実施された国勢調査の速報によればサウジの総人口は2270万人であり、人口の2割弱が首都圏に居住していることになる。また国内全体の人口増加率は年率3.6%であるが、リヤドの増加率はこれを上回っている。
 426万人の内訳は外国人146万人、サウジ人280万人であり、外国人比率は34%と全国平均の27.1%を上回っている。外国人の63%は男性であり、また50%はアジア人である。
 住民の平均年齢は22歳であり、60歳以上は2%に過ぎない。男女の平均年齢はそれぞれ18歳、16歳である。リヤドの人口は2020年までに1110万人に増加するものと見込まれ、今後のインフラ整備が急務である。

コメント:
 首都リヤドの人口が急増している。1950年のサウジ総人口が現在のリヤドよりも少ない320万人であったことを考えるとサウジの人口爆発、とりわけ首都への人口集中はすさまじいものと言えよう。平均年齢が男18歳、女17歳と言うのも世界に例を見ない。しかも15年後には1千万人を超えると予測している。
 ここには二つの大きな問題が潜んでいる。一つは水道・電気・住宅などのインフラ整備の問題であり、他の一つは若年層の失業問題である。失業問題には社会進出の道を殆ど閉ざされている女性問題も含まれている。雇用の機会を求めて地方からリヤドに流入する人口の社会増も問題である。首都への人口流入は政府が厳しく制限していると言われるが効果を発揮していないようである。
 一般に若者の多い都会は活気があると考えられるが、若者の深刻な失業問題を抱えたサウジアラビアの場合は、モラルの低下や治安の悪化に結びつきかねない。ここ数年リヤドで多発しているテロ事件はアル・カイダの犯行と言われているが、リヤドの若者達にイスラム過激派の同調者が少なくないことを物語っている。
 首都リヤドのインフラ問題と治安問題は、外国の技術と投資で産業多角化をはかり、雇用創出を狙うサウジ政府にとって大きなマイナスである。


at 20:56Saudi Arabia 

2005年03月06日

3/6 Khaleej Times (UAE)
独シュレーダー首相がUAEを公式訪問中であるが、独ーUAE間で広く軍用・民生にまたがる契約(5件、総額36億Dh、注、1US$=3.67Dh)が締結された。契約調印には両国の政財界トップ200人以上が立ち会った。
 民生ではSiemensがTaweelah B発電所のガスタービン3台・スチームタービン1台のEPC契約(4.3億ドル)を締結。なお同発電所は民営化事業として丸紅等が出資したAsia Gulf Power Co.が操業を担当する事業である。
 軍用面ではUAE連邦軍がRheinmetall社及びRohde and Schwarz社と2件の契約を締結。Rheinmetallは核・生物化学対策用の特殊装置(7.68億Dh)を、またRohde & Schwarz社は先端通信機器(4.89億Dh)をそれぞれ受注した。そのほかUAEーGCC鉄道計画のF/S、Islamic Equity Fund設立なども合意された。

3/6 Khaleej Times (UAE)
 UAE、独、イラクの3者間でイラク軍に対する軍事訓練の協定が締結さ、調印式にはUAEを公式訪問中のシュレーダー首相も立ち会った。
 UAEと独は昨年11月、ベンツ製軍用トラック整備のため122人のイラク人を訓練する事業をスタートさせており、UAEはトラック100台の購入費用を負担、合わせてUAEを経由してイラクまでの搬送費用及び40人からなるドイツ人訓練教官・通訳、イラク人訓練生の費用も負担している。
 


at 15:49UAE(Abu Dhabi, Dubai) 

2005年03月05日

Gulf Daily News (Bahrain)
 韓国勢のLNGタンカー受注が相次いでいる。
 昨日、HyundaiはクウェイトUnited Arab Shipping社向け8隻(8.46億ドル)及びイラン向け2隻のLNG船受注を発表した。同社は今年度だけで39隻、37億ドルを受注、目標の67%を達成した。
 Daewoo Shipbuilding, Samsung Heavy Industryも近く受注を発表する予定である。ただ韓国造船業界は強いウォンと鉄鋼値上げに悩まされている。

at 22:14Plant Business 
3/5 Arab News (Saudi Arabia)
ロンドンで"Two Kingdoms: Facing the Challenges Ahead"と題して2日間にわたるサウジと英国の会議が行われた。サウド外相がサウジ代表を、また英国側からはストロー外相が挨拶し、西側との関係改善における民間部門の役割が強調された。(注、Two KingdomsとはUnited Kingdoms(英)とKingdom of Saudi Arabiaを指す)
 メディア・セッションではファイサル・ビン・サルマン王子(注、Arab Newsのスポンサーでサルマンリヤド州知事子息)が、サウジー英国間の認識ギャップについて議論に参加し次のように述べた。
 西側ニュースメディアはイスラム教徒に対して根拠の無い嫌疑をかけている。関係改善のために双方のメディアはセンセーショナリズムを避けなければならない。
 米国は全世界に西欧流民主主義を押し付けようとしている。多くの西欧ジャーナリズムは一般市民をマインド・コントロールしようとしている。9.11事件後、サウジ使節団が米国を訪問し、多くの地域・宗教団体から温かい歓迎を受けた。しかし当時の米国メディアは意図的な敵意をこめて報道した。
 米国との関係は最近漸く改善に向かいつつあり、サウジ国内でもジェッダ商工会議所が米サ対話を計画している。イスラム・キリスト両文明間の理解促進のため市民及びビジネスのリーダーの役割は重要である。

コメント:
 9.11テロ事件以後、サウジアラビアは西側メディアからイスラムテロの温床というレッテルを貼られてきた。同国は事件直後、巨額のPR予算を使って西側メディアに誤解を解く広告を掲載し、また米国各地に使節団を派遣し誤解の解消に努めたが、汚名を完全に払拭することはできなかった。
 サウジは先進国におけるメディアが一部の勢力に利用されていると感じているが、西側メディアの威力に対抗する戦略は欠けていた。その後、地道な努力を続けて最近漸く手応えを感じ始めたようである。
 しかしながらサウジアラビアが社会・政治・経済のあらゆる面で国際的な評価を得るにはまだまだ相当の時間と努力が必要であろう。

at 21:43Saudi Arabia 
記事検索
月別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ