2005年02月08日
2/8 Arab News (Saudi Arabia)
30名からなるロシア貿易使節団がシリアを訪問した。これはバシャール大統領が1/24-27にロシアを訪問し、政治・経済・文化・観光協力の多方面にわたる覚書を締結したことに基づくものであり明日両国ビジネスマン会議が開催される。
コメント:
米国主導の中東和平が進む中で、シリア、イランは米国の孤立化政策の的となっているが、シリアはロシアへの接近策に活路を見出そうとしている。ロシアはかつてバシャール現大統領の父親アサド前大統領の冷戦時代にソ連と経済的、軍事的に緊密な関係にあった。
また同国の内務相がカタールを訪問中など、近隣アラブ諸国との関係強化にも取り組んでおり、イスラエル・パレスチナ和平が動き出した今、イスラエルとのゴラン高原兵力問題或いはイラク国内テロを支援しているとの米国の外交攻勢に立ち向かうための戦略を探っているようである。
30名からなるロシア貿易使節団がシリアを訪問した。これはバシャール大統領が1/24-27にロシアを訪問し、政治・経済・文化・観光協力の多方面にわたる覚書を締結したことに基づくものであり明日両国ビジネスマン会議が開催される。
コメント:
米国主導の中東和平が進む中で、シリア、イランは米国の孤立化政策の的となっているが、シリアはロシアへの接近策に活路を見出そうとしている。ロシアはかつてバシャール現大統領の父親アサド前大統領の冷戦時代にソ連と経済的、軍事的に緊密な関係にあった。
また同国の内務相がカタールを訪問中など、近隣アラブ諸国との関係強化にも取り組んでおり、イスラエル・パレスチナ和平が動き出した今、イスラエルとのゴラン高原兵力問題或いはイラク国内テロを支援しているとの米国の外交攻勢に立ち向かうための戦略を探っているようである。
at 21:40
2005年02月06日
2/6 Kuwait Times
クウェイトの海運業Kuwait and Gulf Link社は、Ras Al-Khaima(UAE)政府と同国Mina Saqr港を21年間BOTベースで運営することに合意した。今後5千万ドルを投資し、5年後にはコンテナ処理能力を300,000TEUにする計画。
同社はクウェイトのShuaiba港でコンテナターミナルを運営しているほか、サウジアラビアのジェッダ港でも100万TEU処理の合弁事業を運営している。
コメント:
アラビア湾の最奥部にあるクウェイトは海と陸の接点として重要な貿易港であったが、湾岸戦争で港湾施設が荒廃し、イラク・サダム政権下では中継地としての利点が無くなった。また港湾浚渫に積極的に取り組まなかったツケが回りドバイがアラビア湾内の大型コンテナ船寄港地となった。クウェイトはイラク復興需要をにらんで大規模な港湾改造工事を計画中である。しかしながら工事完成までは長期間を要するため、今回は即効薬を狙ったものと思われる。アラビア湾の海運に後手を取って焦るクウェイトと、ドバイの後塵を拝し経済自立に躍起のラス・アルハイマとの思惑が一致したものであろう。
クウェイトの海運業Kuwait and Gulf Link社は、Ras Al-Khaima(UAE)政府と同国Mina Saqr港を21年間BOTベースで運営することに合意した。今後5千万ドルを投資し、5年後にはコンテナ処理能力を300,000TEUにする計画。
同社はクウェイトのShuaiba港でコンテナターミナルを運営しているほか、サウジアラビアのジェッダ港でも100万TEU処理の合弁事業を運営している。
コメント:
アラビア湾の最奥部にあるクウェイトは海と陸の接点として重要な貿易港であったが、湾岸戦争で港湾施設が荒廃し、イラク・サダム政権下では中継地としての利点が無くなった。また港湾浚渫に積極的に取り組まなかったツケが回りドバイがアラビア湾内の大型コンテナ船寄港地となった。クウェイトはイラク復興需要をにらんで大規模な港湾改造工事を計画中である。しかしながら工事完成までは長期間を要するため、今回は即効薬を狙ったものと思われる。アラビア湾の海運に後手を取って焦るクウェイトと、ドバイの後塵を拝し経済自立に躍起のラス・アルハイマとの思惑が一致したものであろう。
2/6 Khaleej Times (UAE)
富士通と独Siemensの合弁会社Fujitsu Seimens Computers(FSC)の西欧・中東担当Dave Cullinane副社長は、PC組立工場を湾岸地域に建設する計画を今後2ヶ月以内に決定すると語った。ただ同副社長は投資額、工場建設地等については明らかにしなかった。
富士通と独Siemensの合弁会社Fujitsu Seimens Computers(FSC)の西欧・中東担当Dave Cullinane副社長は、PC組立工場を湾岸地域に建設する計画を今後2ヶ月以内に決定すると語った。ただ同副社長は投資額、工場建設地等については明らかにしなかった。
2/6 Gulf Times (Qatar)
Qatar Gas Transport Co.(Nakilat)とそのコンソーシアムは、韓国の大宇造船と21万6千トンのLNG運搬船4隻の建造契約(9億ドル)を締結する。2007年及び2008年の完成後は、25年間のチャーター契約により英国向けにLNGを出荷する。なお同社は現代造船/Samsung重工とも4隻の同型船の契約を9億ドルで最近締結したばかりである。
Nakilatは2010年までに57艘の船団を保有する計画である。同社の資本金は46億QRで、そのうち50%は2/16を申し込み期限とするIPO(株式公開)が進められており、残る50%の公開は2007年及び2009年の予定。
Qatar Gas Transport Co.(Nakilat)とそのコンソーシアムは、韓国の大宇造船と21万6千トンのLNG運搬船4隻の建造契約(9億ドル)を締結する。2007年及び2008年の完成後は、25年間のチャーター契約により英国向けにLNGを出荷する。なお同社は現代造船/Samsung重工とも4隻の同型船の契約を9億ドルで最近締結したばかりである。
Nakilatは2010年までに57艘の船団を保有する計画である。同社の資本金は46億QRで、そのうち50%は2/16を申し込み期限とするIPO(株式公開)が進められており、残る50%の公開は2007年及び2009年の予定。
2/6 Arab News (Saudi Arabia)
リヤドで4日間にわた対テロ世界会議が始まり、米英を含む50以上の国と国際機関が参加した。
アブダッラー皇太子は開会挨拶でテロと戦い機先を制するための国際センターの設立を呼びかけた。同センターは武器密輸、麻薬密輸及び資金洗浄との戦いを3本柱とし、テロを未然に防ぐための迅速な情報交換を目指す、としている。
皇太子は、コーランの言葉を引用して、イスラム教は慈悲の宗教であり、慈悲とテロは決して共存するものではない、と述べた。
また サウド外相も、分科会では四つのテーマー(1)テロの概念と原因、(2)テロと資金洗浄や麻薬・武器密輸の関係、(3)各国のテロ対策の経験、(4)テロ組織と形態ーが討議されると述べた。ブッシュ大統領が一般教書でサウジを名指しで指摘したことについて質問された外相は、「友好国同士は自由に忠告をしあうものであり、サウジが米国の中東政策について忠告してもそれは米国と敵対するものではない」、と答えた。また最近クウェイトで発生したテロ事件の対策でGCC諸国間の強い協力関係が証明された、とも述べた。
さらにナイフ内相も演説の中で同国の過去2年間のテロ事件の概要を初めて公表した。それによると、22件のテロ事件による死者は総数221人、負傷者は507人に達した。死亡者の内訳はサウジ及び外国の民間人90人、テロリスト92人、治安関係者39人であり、事件による被害総額は10億リアル(2.66億US$)にのぼる。内相は、今日の組織化されたテロ活動に対抗するためには協力関係の強化が必須であると述べた。また、サウジ自身もテロの被害者でありテロは宗教や文化と関連したものではないと述べて、イスラムとテロを結びつける西欧の動きを牽制した。
リヤドで4日間にわた対テロ世界会議が始まり、米英を含む50以上の国と国際機関が参加した。
アブダッラー皇太子は開会挨拶でテロと戦い機先を制するための国際センターの設立を呼びかけた。同センターは武器密輸、麻薬密輸及び資金洗浄との戦いを3本柱とし、テロを未然に防ぐための迅速な情報交換を目指す、としている。
皇太子は、コーランの言葉を引用して、イスラム教は慈悲の宗教であり、慈悲とテロは決して共存するものではない、と述べた。
また サウド外相も、分科会では四つのテーマー(1)テロの概念と原因、(2)テロと資金洗浄や麻薬・武器密輸の関係、(3)各国のテロ対策の経験、(4)テロ組織と形態ーが討議されると述べた。ブッシュ大統領が一般教書でサウジを名指しで指摘したことについて質問された外相は、「友好国同士は自由に忠告をしあうものであり、サウジが米国の中東政策について忠告してもそれは米国と敵対するものではない」、と答えた。また最近クウェイトで発生したテロ事件の対策でGCC諸国間の強い協力関係が証明された、とも述べた。
さらにナイフ内相も演説の中で同国の過去2年間のテロ事件の概要を初めて公表した。それによると、22件のテロ事件による死者は総数221人、負傷者は507人に達した。死亡者の内訳はサウジ及び外国の民間人90人、テロリスト92人、治安関係者39人であり、事件による被害総額は10億リアル(2.66億US$)にのぼる。内相は、今日の組織化されたテロ活動に対抗するためには協力関係の強化が必須であると述べた。また、サウジ自身もテロの被害者でありテロは宗教や文化と関連したものではないと述べて、イスラムとテロを結びつける西欧の動きを牽制した。