2018年05月10日

MENAなんでもランキング・シリーズ その7)

 

中東北アフリカ諸国は英語のMiddle East & North Africaの頭文字をとってMENAと呼ばれています。MENA各国をいろいろなデータで比較しようと言うのがこの「MENAなんでもランキング・シリーズ」です。「MENA」は日頃なじみの薄い言葉ですが、国ごとの比較を通してその実態を理解していただければ幸いです。なおMENAの対象国は文献によって多少異なりますが、本シリーズでは下記の19の国と1機関(パレスチナ)を取り扱います。(アルファベット順)

 

 アルジェリア、バハレーン、エジプト、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェイト、レバノン、リビア、モロッコ、オマーン、パレスチナ自治政府、カタール、サウジアラビア、シリア、チュニジア、 トルコ、UAE(アラブ首長国連邦)、イエメン、

 

 これら19カ国・1機関をおおまかに分類すると、宗教的にはイスラエル(ユダヤ教)を除き、他は全てイスラム教国家でありOIC(イスラム諸国会議機構)加盟国です。なおその中でイラン、イラクはシーア派が政権政党ですがその他の多くはスンニ派の政権国家です(*)。また民族的にはイスラエル(ユダヤ人)、イラン(ペルシャ人)、トルコ(トルコ人)以外の国々はアラブ人の国家であり、それらの国々はアラブ連盟(Arab League)に加盟しています。つまりMENAはイスラム教スンニ派でアラブ民族の国家が多数を占める国家群と言えます。

 

 第7回のMENAランキングは、米国のヘリテージ財団とウォール・ストリート・ジャーナルが共同で発表した「The 2018 Index of Economic Freedom World Rankings」についてMENA諸国をとりあげて比較しました。

 

   ホームページ:http://www.heritage.org/index/  

 

1.「The 2018 Index of Economic Freedom World Rankings」について

Index of Economic Freedom(以下経済自由度)は、ワシントンに本部がある米国の保守系シンクタンクのヘリテージ財団(Heritage Foundation)The Wall Street Journalと共同で毎年公表しており、2018年レポートでは世界180カ国がランク付けの対象となっている。そのうちMENAはシリア、リビア、イラク、イエメン及びパレスチナ自治政府を除く15カ国が評価対象となっている(なおシリア、リビア、イラク及びイエメンはいくつかの個別分野(Pillar, 下記参照)で評価付けされているが、総合ランクはない)。

 

 IndexPillarと呼ばれる以下の12の分野について各国の自由度に応じた点数評価とランク付けがされ、またそれらを総合したランク付けが行われている。

 

12のPillar(分野)

(1)   Property Rights

(2)   Judicial Effectiveness

(3)   Government Integrity

(4)   Tax Burden

(5)   Government Spending

(6)   Fiscal Health

(7)   Business Freedom

(8)   Labor Freedom

(9)   Monetary Freedom

(10)Trade Freedom

(11)Investment Freedom

(12)Financial Freedom

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp



drecom_ocin_japan at 11:26コメント(0)MENA 

 これまでにブログおよび各種の雑誌への寄稿等に発表したレポート、エッセイ等を「マイ・ライブラリー(論稿集)」としてまとめました。
 日々のニュースをモニタリングしているブログ「アラビア半島定点観測」,
「石油の内外情報を読み解く」及び中東問題の評論・分析ブログ「OCIN Initiative (荒葉一也のホームページ)」とあわせてお読みください。

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at 09:48 

2018年05月09日

drecom_ocin_japan at 11:26コメント(0)今日のニュース 

2018年05月08日

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0439ImfWeoApr2018.pdf
  

2018.5.8

前田 高行

 

5.世界および主要地域・国のGDP成長率の推移(2015~2019年)

(http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-11.pdf 参照)

(http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-04.pdf 参照)

 

(世界の平均成長率は3%台後半で推移、中国は6%台を維持!)

(1)世界および主要な地域・国

 2015年(実績)から2019年(予測)までの5年間の経済成長率の推移を見ると世界全体では3%台で推移しており今年及び来年は3.9%である。

 

地域別で見ると2015年に4.9%の成長率を達成したASEAN-5か国はその後も他の地域を大幅に上回り、また年々成長率が高くなっている。今年及び来年は5.3%及び5.4%と予測されている。産油国を多く抱えたMENA地域は石油価格によって影響を受けやすく2015年の2.4%から2016年は4.9%まで上昇したものの2017年は一転して2.2%に減速、そして2018年は3.2%、来年は3.6%になるものと予測されている。

 

 主要国では日本の成長率は2015年の1.4%が2016年には0.9%に下落、2017年に1.7%に上昇した後、今年及び来年は1.2%→0.9%と低下する見通しである。いずれにしても成長率は1%前後にとどまっており、以下に述べるとおりインド、中国にははるかに及ばず、米国、ドイツなどと比べても見劣りする低い成長率にとどまっている。

 

米国の経済は先進国の中でも特に好調であり5年間を通じてほぼ2%台の成長を維持し、特に今年及び来年は2%台後半の視聴率が見込まれている。 中国は2015年から2019年までの5年間を通じて6%台の高い成長が続くと見られているが、その成長率は2017年の6.9%から年々低下し来年は6.4%と予測されている。これに対してインドは5年間で8.2%(2015年) →7.1%(2016年) →6.7%(2017年) →7.4%(2018年) →7.8%(2019年)と2017年以外は中国の成長率を上回り、2017年を除き毎年7%以上の高い成長を維持している。ロシアは2015年( -2.5%)、2016年( -0.2%)と2年連続のマイナス成長に陥り、2017年以降漸くプラス成長に転ずる見込みである。

 

(成長率が急激に低下しているサウジアラビア)

(2)MENA諸国

 MENAでGDPが最大のトルコは2015年(6.1%)及び2017年(7.0%)と高い成長率を示し、今年及び来年は4%台の見込みである。トルコに次ぐGDP大国で世界最大の産油国であるサウジアラビアの5年間の成長率(実績・予想)は4.1%(15年)→1.7%(16年)→マイナス0.7%(17年)→1.7%(18年見込み) →1.9%(19年予測)であり、2015年から2017年までは急激に成長率が低下している。

 

 サウジアラビアを含むGCC6か国の平均成長率は3.0%(15年)→2.4%(16年)→0.4%(17年)→2.1%(18年見込み)→3.0%(19年予測)と2017年を底に再び成長路線に戻ると予測されている。同じ産油国でもイランは2015年の4.8%から2016年には11.0%の高い成長を達成、しかし2017年にはマイナス成長に陥っている。今年及び来年は3~4%の成長率を回復する見通しである。

 

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drecom_ocin_japan at 09:12コメント(0)MENA 

2018年05月07日

drecom_ocin_japan at 11:25コメント(0)今日のニュース 
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