2009年12月

2009年12月29日

(注)本レポート(No.1~No.5)はHP「マイライブラリー}で一括掲載しております。

1.アラブ初の原発は韓国製
 UAEがアラブ諸国で初の原子力発電所を建設することになり、400億ドル(3.6兆円)にのぼる原発4基の建設工事は韓国企業に発注された。12月27日にUAEの首都アブ・ダビで行われた調印式には、ハリーファUAE大統領(アブ・ダビ首長)及び韓国の李明博大統領も立ち会った。厳密に言えばアラブ圏初の原発建設はイラクが最初である。これはフセイン元大統領時代にフランスの技術で建設に着手されたものであるが、完成直前の1981年に、イラクの核兵器開発を恐れたイスラエルによって空爆され施設は完全に破壊されている。UAEはIAEA(国際原子力機関)の全面的査察受け入れを表明しており、また資金的な問題も皆無であるため、計画通り2017年に第1基目の原発が運転を開始することは間違いないであろう。

 GCCで原発計画が具体的に検討され始めたのは2006年12月のサウジアラビア・リヤドにおけるGCCサミット(首脳会議)であった。当時、GCC6カ国(サウジアラビア、UAE、クウェイト、オマーン、カタール及びバハレーン)は2007年の共通市場(Common Market)、さらに2010年の統一通貨というGCC統合に意欲的に取り組んでいた。6カ国による核の共同研究構想もその一つと位置づけられたのである。

 これにより各国で原発建設一番乗りを目指す動きが活発化し、同時にビッグ・ビジネスのチャンス到来ととらえた米仏をはじめとする原発先進国が熱心な売り込みを開始した。そして今回原発レースのトップに躍り出たのがUAEであり、アラブ諸国に初めて原発を売り込んだ国が韓国だった。この結果に多分日本を含めた欧米の政府及びメーカーは大きな衝撃を受けたに違いない。筆者も驚きを禁じ得ないのである。

 実を言えば筆者はGCC首脳会議の直後、自身のブログ「アラビア半島定点観測」に「核の平和利用を目指すサウジアラビア」と題して6回にわたり分析レポートを掲載した(全文は「核の利用を目指すGCC諸国とその実現の可能性」と改題してHP「マイ・ライブラリー」(http://www.k3.dion.ne.jp/~maedat/0125NuclearPlantInGCC(0703-0706).pdf)に転載したのでそちらを参照願いたい)。このレポートでは、GCCで最初に原発を建設するのはサウジアラビアであり、原子炉技術及び発電所建設はフランスが請け負う可能性が高い、と推測した。しかし著者の推測はいずれも間違っており、この点については率直に非を認める。

 そこでUAEと韓国が原発建設国及びメーカーとして先陣を切った背景について、改めて筆者なりの分析を試みることとする。UAEと韓国に関する分析に加え、更に踏み込んで(1)UAEに本当に原発が必要なのか、及び(2)原発の建設操業に関するイラン及び過激派テロ対策、という二つの課題についても私見を述べさせていただく。UAE及び韓国に関する理由説明は後付けとの誹りを免れないであろうし、二つの課題に対する私見も的外れだったという結果に終わる恐れなしとしないが、一つの見解として参考にしていただければ幸いである。

(続く)

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前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp


at 09:11UAE(Abu Dhabi, Dubai) 

2009年12月28日

各項目をクリックすれば各紙(英語版)にリンクします。

(UAE)韓国企業連合が4基の原発を400億ドルで受注、米仏は敗退。 *
(UAE)韓国大統領がハリーファ大統領と会談
nuuuuu_271209.jpg

(UAE)オマーン国王、ハリーファ大統領と会談
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*参考レポート:HP「マイ・ライブラリー」の「エネルギー・原子力」の二記事
・核の利用を目指すGCC諸国とその実現の可能性
・中東産油国のエネルギー新潮流:ガスOPECと核利用


at 12:31Today's News 

2009年12月27日

各項目をクリックすれば各紙(英語版)にリンクします。

(UAE)韓国大統領が来訪。

at 09:27Today's News 
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