2010年10月

2010年10月28日

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2010年10月27日

(注)本シリーズは「マイライブラリー」に一括掲載されています。
http://www.k3.dion.ne.jp/~maedat/0159MenaRank8(2010).pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その8)

6.2007~2010年の総合ランクの推移
(詳細は「2007~2010年男女格差指数」http://menadatabase.hp.infoseek.co.jp/5-8bMenaRank8(2007-2010).xps 参照)
 MENA諸国の調査対象国数は2007年から3年間は17カ国であり、2010年には1カ国増えて18カ国である。これに対し全世界の調査国数は2007年128カ国、2008年130カ国、2009及び2010年は134カ国に漸増している。この間の各国の順位の推移を追うと概略以下の通りである。(調査対象国数が増加しているため、各年の順位をそのまま比較することに若干の問題はあるが、増加数が小さいのでここでは単純比較とする。)

(1) 07~10年のMENA順位の推移
 4カ年を通じて1位イスラエル、2位クウェイトの順位は変わっていない。これら3カ国はMENA諸国の中で常に男女格差が少ない国であった。一方、イエメン及びサウジアラビアは4カ年とも最下位となっている。これら4カ国以外は順位に多少のアップダウンがある。但しイスラエル以外はいずれも世界順位が100位以下(クウェイトの2007年の96位が唯一の例外)であり、4年間の順位の上下はさほど大きな意味を持たないとも言える。

MENAの世界平均順位は2007年が128カ国中の108位であるが、2008年は130カ国中112位、2009年、2010年は134カ国中それぞれ116位、115位となっており、MENA全体としては4年間停滞したままである。

このような中でUAEのMENAにおける順位は07年の6位から08年5位、09年4位、そして今年は2位と毎年順位を上げている点が注目される。またバハレーンも一昨年の12位から昨年6位、今年5位へとランクアップしている。これに対して3年連続して順位を下げているのはヨルダンであり、4位→5位→10位と低下している。

(2) 07~10年の世界順位の推移
 MENAの世界平均順位を見ると、2007年の108位から08年112位、09年116位と3年連続して下落し、今回は115位にとどまっている。調査対象国が年毎に増加しているため(128カ国→130カ国→134カ国→134カ国)単純には比較できないが、Indexの平均値の推移が0.5973(07年)→0.5997(08年)→0.5999(09年)→0.6012(10年)と毎年上がっているにもかかわらず、MENA諸国の平均順位が上がらないのは、その改善ペースが世界の平均以下にとどまっていることを示している。

07年から10年までの4年間の国別の世界順位の変化を見ると殆どの国は停滞もしくは後退している。たとえばMENAトップのイスラエルの世界順位は07年に36位であったが08年は56位に下がり、09年は45位まで戻ったものの10年には再び52位に落ちている。またヨルダンも07年以降104位から120位に順位が落ち続けている。カタールの場合、07年から09年まで109位→119位→125位と連続して後退している(今年は117位まで復帰)。同国の場合、モーザ王妃の活躍ぶりが外国でも大きく報道されているが、女性全体の地位向上について西欧の評価はかなり厳しいものがある。
 
 その他クウェイトの過去4年間の順位は96位→101位→105位→105位であるが、これは調査対象国の増加とともにランクが押し下げられた結果と言える。このことはアルジェリア(108位→111位→117位→119位)など多くの国についても言えることである。そしてイエメンは4年間を通じて常に世界最下位にランクされている。

 ちなみに男女格差が世界で最も小さいのはスウェーデン(07年)、ノルウェー(08年)、アイスランド(09年、10年)といずれも北欧諸国である。日本は2007年から2008年は91位(07年)→98位(08年)と下落、2009年には75位と大幅に改善したが、2010年は再び後退して94位となっている。なお米国と中国の順位の推移は、それぞれ31位→27位→31位→19位および73位→57位→60位→61位であり、いずれも日本よりも高いランクである。日本の男女格差は世界の標準よりもかなり下回っていることがわかる。

(完)

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
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2010年10月26日

drecom_ocin_japan at 11:16コメント(0)トラックバック(0)今日のニュース 

(注)本シリーズは「マイライブラリー」に一括掲載されています。
http://www.k3.dion.ne.jp/~maedat/0159MenaRank8(2010).pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その8)

 
5.分野別順位
 経済、教育、健康・寿命及び政治の四分野ごとに見たMENA18カ国(イラク、リビア、スーダン及びアフガニスタン4カ国を除くの順位は以下のとおりである。(詳細は「男女格差指数ランク表」http://menadatabase.hp.infoseek.co.jp/5-8aMenaRank8(2010).xps 参照)

(1) 経済分野の男女格差
 経済分野の男女格差がMENA1位はイスラエルで、同国の世界順位は49位である。第2位以下はクウェイト(世界順位107位)、バハレーン(同115位)、カタール(同116位)とGCC諸国が続いている。総合順位でMENA2位のUAEはこの分野では7位(世界120位)である。経済分野のMENAの平均世界順位は119位となっており、総合の平均順位115位より少し劣っている。MENAでは経済分野における男女格差が大きいと言えよう。

(2) 教育分野の男女格差
 教育分野のMENA順位の1位から10位までは、UAE(世界37位)、バハレーン(同60位)、カタール(同74位)、イスラエル(同80位)、ヨルダン(同81位)、クウェイト(同83位)、オマーン(同90位)、レバノン(同91位)、サウジアラビア(同92位)、チュニジア(同94位)となっている。上位10カ国中6カ国はGCC加盟国であり、湾岸産油国はMENA諸国の中でも女性教育が普及していることがわかる。

この他イラン(世界96位)、アルジェリア(同99位)を含めると12カ国が世界100位以内に入っており、MENAの平均世界順位も93位である。一方、モロッコ(世界116位)、モーリタニア(同118位)、イエメン(同132位)などは順位が低く、女性教育への取り組みが不足しているようである。総合順位では世界100位以内がイスラエル1国であることに比べ、MENA諸国の教育分野における男女格差は比較的小さいと言える。

各国のMENAにおける順位を総合(上記4参照)と比較すると、サウジアラビア(総合順位17位、教育分野順位9位)、カタール(総合8位、教育3位)、オマーン(総合11位、教育7位)などGCC諸国は概して教育分野の順位が良い。GCC諸国は財政が豊かであり女子教育に力を入れていることがうかがえる。

(3) 健康・寿命分野の男女格差
 モーリタニアとレバノンが世界1位で肩を並べている。この分野は世界的に見ても男女の格差が少なく日本や仏も世界1位であるが、同時にアンゴラ、フィリピンなど多くの開発途上国も日本と同率1位である。この分野では二つの項目(新生児の男女比率及び男女の平均寿命)によって指数が算出されているが、世界1位の国の指数は0.9796である。この指数は政治など他の分野に比べて各国とも指数が高い。

カタール(世界126位、指数0.9522)、UAE・クウェイト(同110位、0.9612)に対して、イエメンが81位(指数0.9727)であることに見られるように、医療福祉制度の充実した湾岸産油国が総合評価で世界最下位のイエメンよりも男女格差が大きいという結果は意外な感がする。

(4) 政治分野の男女格差
 この分野は世界各国の政治体制の違いに左右される面が大きい。またこの分野はトップのアイスランドの指標が0.6748、米国が0.1861であるなど上記の健康・寿命指標に比べて世界的に指標値が低いとともに国際的な格差が大きい。MENA各国の指標もトップのモーリタニアですら0.1621にとどまり、多くの国の指標は0.1以下である(なお日本は0.0722、中国は0.1495である)。

 MENA諸国間の比較で男女格差が少ないと評価されているのは、上記のモーリタニアのほかUAE、イスラエル、チュニジア、トルコなどであり、反対に格差が大きいのはサウジアラビア、カタール、イエメン、イラン、オマーンなどである。GCC6カ国の中ではUAEが高い評価を受けているが、他のGCC各国は男女格差が大きい。特にサウジアラビア及びカタールの指標は0.0000の世界最下位であり、女性の政治分野への進出がまったく閉ざされているとの厳しい評価がなされている。

(続く)

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