2011年01月

2011年01月31日

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(オマーン)UAEのスパイ組織を摘発。UAEは関与を否定
 *
(サウジ)在住外国人の不動産取得可能に

*GCC加盟の隣国であるUAEのスパイ組織を摘発したことをオマーン政府関係者が公表したことは一般には驚きをもって受け止められている。
ドバイにある民間の軍事調査機関の関係者は、イランとの領土問題を抱えたUAEが、イランと比較的親密な関係を有するオマーンの動向に敏感であり、金の力でオマーン人を買収し情報収集をしていたのではないかと推測している。事件は今後両国の関係に影を落とす可能性もある。


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2011年01月30日

(注)本レポートは「マイ・ライブラリ」に一括掲載されています。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0168MenaRank17.pdf

4.UAE、サウジアラビア、トルコ3カ国と日米中の比較(レーダーチャート)
http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/5-17dNriSubIndexByCountry(graph).pdf 参照)
 UAE(総合順位23位)、サウジアラビア(同38位)及びトルコ(同69位)と日本、米国、中国の6カ国について分野別の順位をレーダーチャートとして比較すると以下のようであった。なお日米中の世界順位はそれぞれ21位、5位、37位である。レーダーチャートは最も外側が世界順位1位であり内側の中心は100位である。そして最上段のOverallが世界順位であり、時計回りの1から9までは前項3の分野別順位に対応している。

 6カ国を全体的に比べると米国は円形が大きな広がりを示している。これは全ての項目において一様に高い順位を獲得していることを示している。一方トルコは円形がいびつでしかも小さい。即ち同国はいずれの項目でも国際順位が低く、また項目によって順位に大きな差があることが分かる。特にアクセス利便性(項目No.4,5,6)の世界順位が他の項目に比べて著しく低い。

 UAEは多くの項目で世界30位前後であり米国に似た円形に近い形状である。UAEの場合はトルコと対照的にアクセス利便性(項目No.4,5,6)の順位が高く特に国家の利便性(項目No.6)は米国をしのぎ世界2位である。サウジアラビアの場合は市場環境(No.1)、政治・制度環境(No.2)が30位台、産業界の利便性(No.5)、政府の利便性(No.6)が20位台であるが、その他の項目は40~50位台である。

 日本は総合順位21位であるが、項目によって世界順位に大きなばらつきがある。即ち産業界の利用状況(項目No.8)が世界3位のトップレベルにあるが、環境整備状況(項目No.1,2,3)、個人・政府機関の利用状況などは20位台であり、個人の利便性(No.4)は世界68位で他の項目に比べ大きく見劣りがする。

 中国の場合は各項目による世界順位のばらつきが非常に大きいのが特徴である。例えば個人の利便性(項目No.4)はUAEに近い世界9位であり、また産業界の利用状況(項目No.8)は世界16位とかなり順位が高いにも関わらず、インフラ整備環境(項目No.3)は世界70位、個人の利用状況(項目No.7)は世界71位である。同国では政府が産業界の利用を奨励しているのに対し、個人の利用は低調である(政府が個人の利用を制約している可能性がある)。

5.前回及び前々回との比較
 今回と前回(08-09年)及び前々回(07-08年)を比較すると、前回、前々回までのMENA1位のイスラエルが今回はUAEに交替している。これを世界順位で見るとUAEが29位→27位→23位と毎年順位を上げているのに対し、イスラエルは逆に18位→25位→28位と順位を下げている。(表http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/5-17aNRI2010(table).pdf 参照)

 UAEと同様バハレーンとサウジアラビアもそれぞれ45位→37位→29位、48位→40位→38位と毎年世界順位を上げている。この結果、前々回はイスラエルがMENAでは突出したトップであったが、GCC諸国が前回、今回とイスラエルを追い上げ、今回ついにUAEがイスラエルを追い抜く結果となった。
 過去3回のUAE、イスラエル、サウジアラビア、トルコ及びクウェイトの5カ国の世界順位とMENA平均順位をプロットすると明暗がはっきりと分かれる(図「主要国のITネットワーク世界ランク推移」http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/5-17cNRI2008-10(graph).pdf 参照)。

 MENAの平均順位は前々回59位、前回61位、今回63位と年々下がっている。調査国数が前々回は127カ国、前回134カ国、今回は133カ国であるため必ずしも正確な比較はできないが、MENA地域のITネットワーク整備指数は停滞していると言えるであろう。上述のようにUAE、サウジアラビアなどは毎年順位を上げている中で平均順位が停滞もしくは下落していることは、MENA諸国における格差が広がっていることを示唆している。

実際イスラエルは世界順位を年々下げており、またクウェイト及びトルコの2カ国も毎年下がっている。特にこの2カ国の場合、前々回及び前回はMENAの平均順位より高かったにもかかわらず、今回の順位はトルコ69位、クウェイト76位でありMENA平均(63位)より低い。クウェイトはUAE、サウジアラビアと同じGCC産油国でありながら同国だけが順位を下げているのは極めて大きな問題を孕んでいると考えられる。

以上

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 



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2011年01月29日

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2011年01月28日

(注)本レポートは「マイ・ライブラリ」に一括掲載されています。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0168MenaRank17.pdf

3. 分野別に見る各国の状況
 NRIを構成する9つのサブ指数(上記1参照)について、MENA諸国の概要を見ると以下の通りである(詳細は「ITネットワーク整備サブ指数世界ランク,2009-2010  (http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/5-17bNriSubIndex(table).pdf )」参照)。

(1) Market environment(市場環境)
この分野ではUAEがトップであり世界ランクも12位の高い位置につけている。第2位はバハレーン(世界ランク15位)、以下カタール(同19位)であり、GCCの3カ国が世界20位以内に入っている。これに次ぐのがイスラエル(同23位)、サウジアラビア(同33位)、オマーン(同34位)である。16カ国の世界平均順位は58位。

(2) Political and regulatory environment(政治・制度環境)
  政治・制度環境分野では総合MENA4位のカタールがトップで世界順位は27位である。これに続くのがUAE(世界29位)、ヨルダン(同33位)、サウジアラビア(同35位)である。イスラエルは総合順位ではMENA2位、世界28位であるが、この分野は43位で評価が低い。16カ国の世界平均順位は65位。

(3) Infrastructure environment(インフラ整備環境)
  インフラ環境がMENA諸国で最も整っているのはイスラエルであり、同国は世界順位22位である。これに続くのがUAE(世界31位)、カタール(37位)、バハレーン(44位)であり、イスラエルとその他MENA諸国との格差は大きい。バハレーン以下は、サウジアラビア(世界48位)、チュニジア(同53位)クウェイト(同59位)、ヨルダン(同60位)である。財政が豊かなGCC産油国の多くは高度なITインフラが整備されていることを示している。16カ国の世界平均順位は66位。

(4) Individual readiness(個人の利便性の状況)
この分野ではUAEがトップで世界ランク5位と健闘している。これに続くのがチュニジア(世界12位)である。MENA総合2位のイスラエルはこの分野ではMENA14位、世界108位と極めて評価が低く、エジプト(世界71位)、トルコ(同94位)よりも低位である。16カ国の世界平均順位は63位。

(5) Business readiness(産業界の利便性の状況)
  産業界のアクセス状況については、UAE及びイスラエルがそれぞれ世界18位、19位でありMENA諸国の中でも際立って高いランクである。MENA第3位はサウジアラビア(世界28位)で、以下カタール(同32位)、チュニジア(同37位)と続いている。バハレーン(世界72位)、エジプト(同95位)はそれぞれの総合世界ランクが29位、70位に比べこの分野が遅れているようである。因みに16カ国の世界平均順位は72位であり、MENA全体としては産業界の利便性が世界平均を下回っていると言える。

(6) Government readiness(政府の利便性の状況)
UAEはこのサブ指数で世界2位にランク付けされている。さらにカタールが世界3位、チュニジアは世界7位であり、MENAの3カ国が世界のベストテンに入っている。この分野では一般にMENA各国の世界順位は高く、バハレーン世界17位、オマーン同19位、サウジアラビア同25位、ヨルダン同26位などが世界的に高い評価を受けており、16カ国の世界平均順位も54位の水準である。
利便性について上記(4)個人、(5)産業界と本項(6)政府を比較すると、MENAの多くの国は政府の利便性の順位が高く、個人がこれに次ぎ、産業界が最も低い。例えばUAEの場合個人、産業界、政府それぞれの世界順位は5位、18位、2位であり、カタールは27位、32位、3位、バハレーンは21位、72位及び17位である。但し16カ国の中にはクウェイト(個人:48位、産業界:107位、政府:115位)のように政府の利便性が最も低いケースもある。

(7) Individual usage(個人の利用状況)
  個人の利用状況のMENAランク1位はバハレーンで、同国の世界ランクは21位である。2位以下はイスラエル(世界25位)、UAE(同29位)、サウジアラビア(同42位)、カタール(同43位)となっている。上位5カ国のうち4カ国はGCC加盟国である。因みに16カ国の世界平均順位は66位でほぼ世界の中位クラスである。

(8) Business usage(産業界の利用状況)
この分野ではイスラエル(世界ランク15位)がトップである。2位はUAEであるが、同国の世界ランクは32位であり、1位のイスラエルとはかなりの開きがある。3位以下はサウジアラビア(世界49位)、エジプト(同52位)、トルコ(同54位)、チュニジア(同55位)、カタール(同56位)、ヨルダン(57位)、リビア(同59位)、バハレーン(同60位)がきびすを接して並んでいる。エジプト及びトルコは総合順位を含めその他の分野が低いが、産業界の利用状況に関しては順位が高い。因みに16カ国の世界平均順位は64位。

(9) Government usage(政府の利用状況)
MENA各国政府の利用状況のトップはバハレーン(世界ランク10位)であり、2位のチュニジア(同28位)、3位UAE(同29位)を大幅に上回っている。これらについで、カタール(33位)、イスラエル(36位)、ヨルダン(38位)が世界ランク30位台に入っている。16カ国の世界平均順位は61位であり、利用状況から見ると個人の66位或いは産業界の64位よりも少し順位が高い。このことからMENAのITネットワーク利用状況は政府が個人や産業界をリードしていると言える。

(続く)

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