2014年01月

2014年01月31日

(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集」で一括してお読みいただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0296MenaRank7.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その7)

5.サウジアラビア、UAE、バハレーン、トルコ、エジプト5カ国と日米中の比較(レーダーチャート)
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/7-G01.pdf 参照)
 2014年版で評価対象となったMENA諸国のうちバハレーン(世界13位)、UAE(同28位)、トルコ(同64位)、サウジアラビア(77位)及びエジプト(同135位)の5カ国を取り上げ、それぞれの分野別ポイントをレーダーチャートで表してみる。ここでは5カ国を香港(世界1位)、米国(同12位)、日本(同25位)、中国(同137位)の4カ国を加え以下の4つのグループに分けて比較検証を行った。なおレーダーチャートは最も外側がポイント100(満点)であり内側中心のポイントは0.0である。そして最上段のOverallが総合ポイントであり、Pillar 1からPillar 10までは第1項に述べた分野を示している。グラフの実線は外側に広がるほどポイントが高いことを、また真円に近いほど分野のバランスが取れていることを示している。


(1) チャート1(トップグループ):香港、米国、バハレーン
 総合世界1位の香港は10項目のいずれも80ポイント以上であり経済の自由度が高い。これに対して米国はFiscal Freedom(Pillar 3)やFinancial Freedom(Pillar 10)が他の2カ国に比べて低く、特にGovernment Spending(Pillar 4)のポイントが目立って低い。米国は伝統的に民間主導型であるのに対して香港、バハレーンは政府主導型のためであろう。バハレーンは総合世界13位であり米国の12位とほとんど変わらないが、分野別に見るとProperty Rights(Pillar 1)、Freedom from Corruption (Pillar 2)のポイントが香港、米国に比べてかなり低い。その一方Fiscal Freedom(Pillar 3)は他の2カ国を上回りほぼ満点である。


(2) チャート2(上位グループ):日本、UAE
 世界順位25位の日本と同28位のUAEを比較すると、Labor Freedom(Pillar 6)、Monetary Freedom(Pillar 7)及びTrade Freedom(Pillar 8)の3項目のポイントは両国ほぼ同じである。しかし日本はProperty Rights(Pillar 1)及びInvestment Freedom(Pillar 9)の2分野ではUAEを大きく上回っているが、反面Fiscal Freedom(Pillar 3)及びGovernment Spending(Pillar 4)の分野はUAEが日本より上位である。


(3) チャート3(中位グループ):トルコ、サウジアラビア
 総合順位が64位と77位で世界の中上位クラスにいるトルコとサウジアラビアのうちトルコは各分野のポイントが比較的平均化しているが、サウジアラビアは分野間の格差が大きい。サウジアラビアの場合Fiscal Freedom(Pillar 3)のポイントが99.7と突出して高く、香港、米国、日本を上回っている(因みにこの分野はバハレーン、UAEなどGCC諸国がいずれも極めて高いのが特徴である)。その一方Property Rights(Pillar 1)、Freedom from Corruption(Pillar 2)、Investment Freedom(Pillar 9)などのポイントが低い。


(4) チャート4(下位グループ):エジプト、中国
 エジプト(世界135位)と中国(同137位)は共に経済自由度の世界ランクが低い。分野別のポイントで両国の格差が大きい分野はProperty Rights(Pillar 1)(エジプト20.0、中国40.0)、Fiscal Freedom(Pillar 3)(エジプト85.6、中国99.7)、Labor Freedom(Pillar 6)(エジプト45.7、中国75.8)などである。


以上


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 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
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2014年01月30日

(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してお読みいただけます。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0297JapanAbuDhabi.pdf


 2.アブダビ油田操業に対する日本企業の参入状況及び利権延長問題 (続き)
(表:http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/1-D-2-53.pdf 参照)
*出典:JOGMEC発行「石油・天然ガスレビュー」2013.11 Vol.47 No.6 P55-68 「アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況」)


II. 陸上油田
 Abu Dhabi Company for Onshore Operation (ADCO) (Bu Hasa油田、Bab油田、Asab油田他)
利権保有比率: ADNOC 60%, ExxonMobil, BP, Shell, Total 各9.5%, Partex 2%
利権更新期限: 2014年1月11日(利権失効状態)
生産量:  1,395,000B/D (目標生産量:2017年 1,816,000B/D)


 アブダビ陸上における石油・ガスの開発生産は現在ADCOが一元的に行っている(海上鉱区ではADMA-OPCO, ZADCOなどが油田毎に利権操業しているのとは異なった形態である)。ADCOの利権は国営石油ADNOCが60%を保有し、その他はExxonMobil, BP, Shell, Totalの国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)が各9.5%、Partexが2%を保有している。


 実はADCOの外国企業の利権は今月11日に失効しており、現在はADNOCの100%管理下でIOCが引き続き操業を請け負う形態となっている。この問題について既にアブダビは外国石油企業に対して新しい合弁事業の入札を募り、昨年10月に既存の4社(Pertexを除くExxonMobil, BP, Shell, Total)の他、CNPC(中)、Eni(伊)、INPEX(日)、韓国石油公社、Occidental(米)及びStatoil(ノルウェー)の10社が応札している。現在各社の提案を比較検討中と思われる 。


  新しい事業形態がどのようなものになるか不明であるが、地元メディアは現在の利権区域を4分割し、それぞれをADNOCと外国企業1社により操業させる案が有力であると報じている。その4鉱区とは(1)南東鉱区(Asab, Sahil, Shah, Qusahwira及びMender油田)、(2)Bab及びガス鉱区、(3)Bu Hasa, Huwaila及びBida al-Qemzan鉱区、(4)北東Bab鉱区(Al-Dabbiya, Rumaitha及びShanayel鉱区と見られる 。


 ADNOCのDirector General (Abdulla Nasser al-Suwaidi)は1月の現行利権失効後も当面現状の操業を続けると述べているが、来年までには期間20年の新利権契約が締結されるものと見られる 。INPEXが提案企業10社の中に残っていることから、同社が陸上鉱区に参入できる可能性も残されているのである。


(続く)


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(MENAなんでもランキング・シリーズ その7)

4.主要国の世界順位の変遷(2011~2014年)
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/7-G02.pdf 参照)
 ここではバハレーン、UAE、トルコ、サウジアラビア、エジプトの5カ国の過去4年間(2011年~2014年)の世界順位の推移を取り上げ、参考としてMENA平均順位及び米国、日本、中国と比較してみる。


 バハレーンの2011年の順位は世界10位であり、2012年及び2013年12位、2014年は世界13位と安定して高い順位を維持している。同国は4年連続でMENAのトップである。MENA2位のUAEは過去4年間に世界47位→35位→28位→28位と順位をあげ日本に肉薄しているもののバハレーンとの格差はまだ大きい。バハレーンと日本或いは米国を比較すると2011年、12年は日本が世界9位でバハレーンを上回っていたが、2013年、14年に日本は24位、25位へ急落している。また米国は2011年、12年は20位でありバハレーンより低かったが、最近2年間は10位、12位とバハレーンをしのいでいる。日本と米国に比べバハレーンが安定して10位前後を維持していることは特筆に値する。


 毎年順位を上げているUAEと対照的なのがサウジアラビアである。同国は2011年にUAEをわずかに下回る54位であったが、その後74位→82位と3年連続で順位を落としている。2014年は77位と少し持ち直しているが、MENAの平均順位(83位→85位→78位→82位)と比べると、2011年にはMENA平均よりかなり上位にいたが、最近ではほぼMENAの平均にとどまっている。トルコ(67位→73位→69位→64位)はアラブの春の影響を受けて2012年にはランクが下落したが、その後2年間は経済自由度の世界ランクが着実に上昇しサウジアラビアをしのいでいる。


 これに対してエジプトは2011年には96位であり中位よりやや下のクラスであったが2012年100位、2013年125位、2014年135位に急落し、過去5年間130位台を続ける中国(135位→135位→136位→137位)に近いランクまで下がっている。


(続く)


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