2015年01月

2015年01月22日

(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0336MenaRank19.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その19)


2.抜きん出たイスラエルとGCC6か国:2014年のE-Government開発指数
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/19-T011.pdf参照)
 2014年のE-Government開発指数(EGDI)がMENAで最も高いのはイスラエルであり、同国の指数は0.8162、世界17位である。これに続くのがバハレーンの0.8089で世界順位はイスラエルに次ぐ18位である。調査報告書ではEGDI指数0.75以上をVery High EGDIとして25か国を列挙しているが、MENA諸国ではイスラエル、バハレーンの2カ国が入っている。


 MENA3位から7位まではUAE(EGDI 0.7136、世界32位)、サウジアラビア(EGDI 0.6900、世界36位)、カタール(EGDI 0.6362、世界44位)、オマーン(EGDI 0.6273、世界48位)及びクウェイト(EGDI 0.6268、世界49位)である。MENの上位7カ国が世界50位以内に入っているが、そのうちイスラエルを除く6カ国はGCC諸国である。GCC6か国はUAE、サウジアラビアなど豊かな産油国が多く、また絶対君主制国家として国情が安定している。MENAにおいては豊かな財政と安定した社会がE-Governmentの大きな要素であると言えそうである。


 8位以下はトルコ(EGDI 0.5443、世界71位)、チュニジア(EGDI 0.5390、世界75位)、ヨルダン(EGDI 0.5167、世界79位)、エジプト(EGDI 0.5129、世界80位)、モロッコ(EGDI 0.5060、世界82位)、レバノン(EGDI 0.4982、世界89位)と続いており、以上の13カ国が世界193カ国の中で上位グループに入っている。


 上記以外のイラン、リビア、イラク、シリア、アルジェリア及びイエメンの6か国は世界100位以下である。MENA19か国の平均EGDIは0.5301で、平均順位は79位となり、MENA全体としては世界の平均を上回っている。因みに世界1位は韓国であり、同国のEGDIは0.9642である。また日本は世界6位、米国は7位といずれも世界のベスト・テンに入っている。中国のEGDIは0.5450、世界順位は70位でありMENAのトルコ(0.5443、世界71位)と並んでいる。


3.前回(2012年)との比較:大幅に向上したMENA諸国
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/19-T011.pdf参照)
 前回調査は2012年に191カ国を対象に行われているが、この時の世界順位を今回と比較するとMENAの平均順位は前回の92位から今回は79位にアップしておりE-Governmentの開発度は向上していることがわかる。


 国別に見ると順位を大幅に上げた国が少なくない。特に前回最下位であったリビアは今回121位にアップしている。そのほかモロッコ(前回120位→今回82位)、エジプト(前回107位→今回80位)、チュニジア(前回103位→今回75位)、ヨルダン(前回98位→今回79位)等も大幅に向上している。また上位グループでもバハレーン(前回36位→今回18位)、クウェイト(前回63位→今回49位)、オマーン(前回69位→今回48位)の各国は大きくランクアップしている。


 MENA19か国の大半は前回より順位を上げているが、世界ランクが落ちた国も6か国ある。MENAトップのイスラエルは前回の16位からランクを一つ下げており、またMENA3位のUAEも前回の世界28位から今回は32位に沈んでいる。そのほかレバノン、イラン、シリア、アルジェリアの各国も2~7ポイント順位を下げている。


(続く)


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp



drecom_ocin_japan at 10:15コメント(0)トラックバック(0) 

2015年01月21日

drecom_ocin_japan at 20:30コメント(0)トラックバック(0) 

2015年01月19日

drecom_ocin_japan at 11:23コメント(0)トラックバック(0) 

2015年01月18日

(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0336MenaRank19.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その19)


 中東北アフリカ諸国は英語のMiddle East & North Africaの頭文字をとってMENAと呼ばれています。MENA各国をいろいろなデータで比較しようと言うのがこの「MENAなんでもランキング・シリーズ」です。「MENA」は日頃なじみの薄い言葉ですが、国ごとの比較を通してその実態を理解していただければ幸いです。なおMENAの対象国は文献によって多少異なりますが、本シリーズでは下記の19の国と1機関(パレスチナ)を取り扱います。(アルファベット順)


 アルジェリア、バハレーン、エジプト、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェイト、レバノン、リビア、モロッコ、オマーン、パレスチナ自治政府、カタール、サウジアラビア、シリア、チュニジア、 トルコ、UAE(アラブ首長国連邦)、イエメン、


 これら19カ国・1機関をおおまかに分類すると、宗教的にはイスラエル(ユダヤ教)を除き、他は全てイスラム教国家でありOIC(イスラム諸国会議機構)加盟国です。なおその中でイラン、イラクはシーア派が政権政党ですが、その他の多くはスンニ派の政権国家です。また民族的にはイスラエル(ユダヤ人)、イラン(ペルシャ人)、トルコ(トルコ人)以外の国々はアラブ人の国家であり、それらの国々はアラブ連盟(Arab League)に加盟しています。つまりMENAはイスラム教スンニ派でアラブ民族の国家が多数を占める国家群と言えます。


 第19回のランキングは、国際連合(UN)が行ったE-Government Survey 2014の「E-Government Development Index(E-Government開発指数)」についてMENA諸国をとりあげて比較しました。


* ホームページ:http://unpan3.un.org/egovkb/en-us/Reports/UN-E-Government-Survey-2014 


1.「E-Government開発指数」について
 E-Government開発指数は世界各国政府の情報通信技術(ICT, Information & Communication Technology)の開発利用状況を比較調査したものであり、2003年の第1回報告書発表以来今回で7回目である。調査の結果は指数化され順位付けされているが、調査は(1)Online Service(オンライン・サービス), (2)Telecommunication Infrastructure(通信インフラ)及び(3)Human Capital(人材)の3つの分野で構成され、それらを総合したE-Government開発指数(E-Government Development Index)の4つの指数が示されている。


 今回の調査対象国の総数は193カ国であり、MENAについては19か国すべてが評価されている(パレスチナ自治政府のみ対象外)。


(続く)


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp



drecom_ocin_japan at 17:38コメント(0)トラックバック(0) 

2015年01月16日

drecom_ocin_japan at 11:19コメント(0)トラックバック(0) 
記事検索
月別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ