2015年05月

2015年05月31日

(注)本シリーズはブログ「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0345MenaRank16.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その16)


 中東北アフリカ諸国は英語のMiddle East & North Africaの頭文字をとってMENAと呼ばれています。MENA各国をいろいろなデータで比較しようと言うのがこの「MENAなんでもランキング・シリーズ」です。「MENA」は日頃なじみの薄い言葉ですが、国ごとの比較を通してその実態を理解していただければ幸いです。なおMENAの対象国は文献によって多少異なりますが、本シリーズでは下記の19の国と1機関(パレスチナ)を取り扱います。(アルファベット順)


 アルジェリア、バハレーン、エジプト、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェイト、レバノン、リビア、モロッコ、オマーン、パレスチナ自治政府、カタール、サウジアラビア、シリア、チュニジア、 トルコ、UAE(アラブ首長国連邦)、イエメン、


 これら19カ国・1機関をおおまかに分類すると、宗教的にはイスラエル(ユダヤ教)を除き、他は全てイスラム教国家でありOIC(イスラム諸国会議機構)加盟国です。なおその中でイラン、イラクはシーア派が政権政党ですが、その他の多くはスンニ派の政権国家です。また民族的にはイスラエル(ユダヤ人)、イラン(ペルシャ人)、トルコ(トルコ人)以外の国々はアラブ人の国家であり、それらの国々はアラブ連盟(Arab League)に加盟しています。つまりMENAはイスラム教スンニ派でアラブ民族の国家が多数を占める国家群と言えます。


 第16回のランキングは、「世界経済フォーラム(World Economic Forum, 略称WEF)」が公表した「The Travel and Tourism Competitiveness Index(TTCI) 2015」についてMENA諸国をとりあげて比較しました。

* TTCIのホームページ:
http://www.weforum.org/reports/travel-tourism-competitiveness-report-2015


1.「Travel and Tourism Competitiveness Index」について
「Travel and Tourism Competitiveness Index」(旅行・観光産業競争力指数、以下TTCI)は、スイスで開催される「ダボス会議」の主催者として世界に名を知られている「世界経済フォーラム(World Economic Forum, 略称WEF)」が作成したものである。


 2015年度レポートでランク付けの対象となった国・地域の数は141であるが、そのうちMENAは16カ国である。ちなみに今回ランク付けの対象とならなかったのは、シリア、リビア、イラク及びパレスチナ自治政府の3カ国1機関であった。


 TTCIはPillarと呼ばれる下記の14項目を評価対象としている。項目ごとに7点満点とする各国毎の点数をつけ、それらを総合した指数が各国のランクとなっている。


(1) Business Environment(ビジネス環境)
(2) Safety & security(安全・治安)
(3) Health & Hygiene(健康・衛生)
(4) Human Resource & Labour Market(人材・労働市場)
(5) ICT Readiness(情報通信インフラ)
(6) Prioritization of Travel & Tourism(旅行・観光業の優先度)
(7) International Openness(市場開放度)
(8) Price Competitiveness(価格競争力)
(9) Environmental Sustainability(環境維持能力)
(10) Air Transport Infrastructure(航空路インフラ)
(11) Ground & Port Infrastructure(地上・航路インフラ)
(12) Tourist Service Infrastructure(旅行者サービス度)
(13) Natural Resources(自然資産)
(14) Cultural Resource & Business Travel(文化資産・ビジネス旅行)


(続く)


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp



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2015年05月30日

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2015年05月29日

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2015年05月28日

(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0344MenaRank17.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その17)


(下げ止まらないエジプト、日本はベストテン入り!)
5.主要国のランクの推移(2011年~2015年)の比較
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/17-G01.pdf 参照)
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/17-T01.pdf 参照)
  イスラエル、UAE、サウジアラビア、トルコ、エジプトの5カ国及びMENA平均、並びに日本の2011年から2015年までの5年間の世界ランクの推移を比較する。


 MENAトップのイスラエルは5年間連続して世界20位前後の高いランクである。2011年に22位であったが2013年、14年には15位に上がった。但し今年は21位に落ちている。UAEは2011年には世界24位でイスラエルに次いでMENA2位であった。翌2012年には順位を30位に落としMENA17か国の中でも4位に落ちた。しかしその後3年は25位→24位→23位と毎年着実に上昇し、MENA2位に復帰している。


 サウジアラビアの場合は5年間を通じて33位(11年)→34位(12年)→31位(13年)→32位(14年)→35位(15年)とコンスタントに30位台前半を維持している。これに対してトルコは2011年の71位から2013年には45位へと急上昇し、その後伸び悩んでいるものの世界50位前後にとどまっており。かつて大きく開いていたサウジアラビアとの差はかなり縮まっている。


 これに対してエジプトは国内政治の低迷或いは混乱がITネットワークの整備に悪影響を及ぼしている。同国の順位は74位(11年)→79位(12年)→80位(13年) →91位(14年)→94位(15年)と5年連続して連続して下がり続けかつては世界平均よりやや上であったものが最近では世界の下位グループに低迷している。MENA平均の世界順位も66位(11年)→67位(12年)→68位(13年) →71位(14年)→70位(15年)と長期的に下落する傾向にある。


 日本は2011年から2013年までは20位前後に停滞していたが前回、今回と大きく改善しており、今回は初めて世界のトップテンに仲間入りした。

以上


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
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2015年05月27日

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