2005年04月28日
役所でのヒジャブ着用禁止令が波紋
4/28 Khaleej Times (UAE)
アブダビの政府部門の職場では、女性職員のヒジャブ(注、宗教上の理由で顔をおおうベール)着用を禁止する規則が波紋を呼んでいる。
頻繁に席を空ける一部の女性職員がヒジャブ着用のため本人確認ができないことに業を煮やしたためであるが、聖職者などからは強い反発が生じている。
反対者は、規則は女性のヒジャブ着用を定めたイスラムの教義に反するものである。対策としては職場離脱をチェックする職員の採用或いは電子的な確認などの他の対策を講ずるべきであると主張している。
また女性職員からも、職場離脱は男性職員にも多い。アブダビのようなイスラム国家では今回の措置は「パンドラの箱を開ける」ようなものであると批判がでている。
コメント:
仏では学校でのスカーフ着用禁止が波紋を投げたが、イスラム国家でも女性の服装について、職場規律と宗教の調和が微妙な問題を引き起こしているようだ。今回の場合、ヒジャブで顔を隠した女性は本人確認が困難であり、これを悪用した一部女性職員の規律違反が問題視されている。
ただ筆者のサウジアラビア赴任経験で言えば(事務所に女性職員は全くいなかったが)、現地人職員が職場を離脱する現象は頻繁に見られた。特に宗教的制約が厳しい同国では、1日5回のお祈り、師弟の学校の送り迎え、運転できない妻のための私用等、さまざまでありいずれも本人の良識に任せざるを得ないことが多い。
イスラム国家でもこのような問題が発生するのは主として湾岸諸国のしかも政府部門である。今後女性の社会進出はますます盛んになると思われるが、職場での社会規範と宗教規範をどのように調和するのか、大きな課題である。
アブダビの政府部門の職場では、女性職員のヒジャブ(注、宗教上の理由で顔をおおうベール)着用を禁止する規則が波紋を呼んでいる。
頻繁に席を空ける一部の女性職員がヒジャブ着用のため本人確認ができないことに業を煮やしたためであるが、聖職者などからは強い反発が生じている。
反対者は、規則は女性のヒジャブ着用を定めたイスラムの教義に反するものである。対策としては職場離脱をチェックする職員の採用或いは電子的な確認などの他の対策を講ずるべきであると主張している。
また女性職員からも、職場離脱は男性職員にも多い。アブダビのようなイスラム国家では今回の措置は「パンドラの箱を開ける」ようなものであると批判がでている。
コメント:
仏では学校でのスカーフ着用禁止が波紋を投げたが、イスラム国家でも女性の服装について、職場規律と宗教の調和が微妙な問題を引き起こしているようだ。今回の場合、ヒジャブで顔を隠した女性は本人確認が困難であり、これを悪用した一部女性職員の規律違反が問題視されている。
ただ筆者のサウジアラビア赴任経験で言えば(事務所に女性職員は全くいなかったが)、現地人職員が職場を離脱する現象は頻繁に見られた。特に宗教的制約が厳しい同国では、1日5回のお祈り、師弟の学校の送り迎え、運転できない妻のための私用等、さまざまでありいずれも本人の良識に任せざるを得ないことが多い。
イスラム国家でもこのような問題が発生するのは主として湾岸諸国のしかも政府部門である。今後女性の社会進出はますます盛んになると思われるが、職場での社会規範と宗教規範をどのように調和するのか、大きな課題である。