2005年05月03日

UAE大統領相がドバイ皇太子の娘と結婚

5/3 Khaleej Times (UAE)
 アブダビのマンスールUAE大統領相とドバイのムハンマド皇太子(兼UAE国防相)の娘との結婚式が執り行われた。式典にはGCC各国首脳のほか英国のアンドリュー王子も列席した。

コメント:
 アブダビのナヒヤーン家とドバイのマクトゥーム家が本格的な姻戚関係を結んだ。同じUAEの首長国同士とは言え首長国間で姻戚関係を結ぶことは実は画期的なことなのである。GCC各国の王家・首長家はサウジアラビアのサウド家を例に出すまでもなく、いずれも婚姻関係は一族内に限られている。これはアラブ人特有の部族純血主義の表れであるとともに、かつて隣接する他の王家・首長家と武力闘争を重ねてきたためでもある。
 しかし現代では各国王族間で婚姻関係を結ぶことが、姻戚外交という有効な外交手段の一つとしてそれぞれの体制の安泰につながる可能性も指摘できる。これにいち早く着目したのがドバイのマクトゥーム家の実力者ムハンマドではなかろうか。事実、ムハンマド自身が昨年4月にヨルダン・ハシェミテ家のハヤ王女(アブダッラー皇太子の義妹)を妻に迎えているのである。
 それにしてもアラビア半島各国王族に交じって英国のアンドリュー王子が列席したことは、さすがにかつての宗主国だけのことはあると感心させられる。英国の王室外交は健在である。


at 21:27UAE(Abu Dhabi, Dubai)  
記事検索
月別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ