2005年05月15日

コーラン冒涜事件でOIC、MWLが米国に調査を要求

5/15 Arab News (Saudi Arabia)
 サウジアラビアに本部を有するイスラム国際機関のOIC(イスラム諸国会議機構、本部ジェッダ)とMWL(ムスリム世界連合、本部マッカ)は、5/9付Newsweekが報じたキューバのグアンタナモ米軍基地にあるアフガニスタン戦争抑留者収容所におけるイスラム聖典コーランの冒涜事件について米国に対し調査を求めた。

コメント:
 米軍はアフガニスタン戦争時にタリバン兵士又はその支援者としてパキスタン人、サウジアラビア人などの外国人を含む数百名を拘束し、キューバ・グアンタナモ基地の収容所に移送した。米国は彼らを捕虜とみなしていないため通常の戦後捕虜引渡しも無く、また正式な軍事裁判もないままに既に数年が過ぎた。
 サウジアラビア人抑留者の親族は米国の弁護士を起用して人権問題として訴訟を起こすケースも見られる。米国側は裁判で明確な立証ができない、或いは弁護側から米軍の不当性すら反証されかねない苦しい状況にある。
 このため最近、米国は身元が確かな抑留者を関係国に引渡しつつあり、何とか問題をひそかに解決したいと考えていた矢先である。世界中にインターネットが普及したため、報道は燎原の火のごとくイスラム世界に伝播し、至る所で反米デモが起こっている。今回のような宗教にからむ問題は非常にデリケートであり米国としては難しい対応を迫られている。


at 13:19 
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