2005年05月27日
大幅な石油収入増でクウェートがまたも大判振る舞い
5/27 Kuwait Times
クウェートの政府と議会は、クウェート人一家族あたり電力・水道代1,000KD(1US$=0.3KD)を免除することで合意した。これによる歳出増は約3.5億KDと見込まれる。
クウェートの電力・水道代は政府の補填により安く押えられており、電力は1KWHのコストが20fils(0.7US$)に対し料金は10分の1の2filsであり、水道は1000ガロンあたり2KDのコストに対し料金は0.8KDである。
クウェートは石油価格上昇の恩恵を受けてここ数年大幅な歳入増加を続けている。このため昨年はクウェート人一人当たり200KDのボーナスが支払われた他、本年5月にもクウェート人職員の月額給与が50KD引き上げられたが、これによる歳出増加は前者が1.9億KD、後者が1.5億KDである。
こうした一連の大判振る舞いは2007年の選挙を控えた議会の圧力によるものである。
コメント:
石油価格の高騰によりここ数年のクウェート予算は大幅な歳入超過を示している。例えばNational Bank of Kuwaitは昨年度実績は約100億ドル、今年度も130-185億ドルの歳入超過と推定している(5/11 Arab News参照)。このため政府黒字の還元を求める声が強く、大判振る舞いが続いている。
その背景には人気取りに狂奔する議員達と常に議会との対立に悩まされている政府(サバーハ家)と言う政治構造がある。一連の措置による支出増は石油収入の増加で十分お釣りが来るものである。しかしながらこのような国民を甘やかせる政策は、国民のバブル意識を高め、電気・水の節約意識も低めることになり、長期的に見れば、国家及び国民双方にとってマイナス面が大きいであろう。
クウェートの政府と議会は、クウェート人一家族あたり電力・水道代1,000KD(1US$=0.3KD)を免除することで合意した。これによる歳出増は約3.5億KDと見込まれる。
クウェートの電力・水道代は政府の補填により安く押えられており、電力は1KWHのコストが20fils(0.7US$)に対し料金は10分の1の2filsであり、水道は1000ガロンあたり2KDのコストに対し料金は0.8KDである。
クウェートは石油価格上昇の恩恵を受けてここ数年大幅な歳入増加を続けている。このため昨年はクウェート人一人当たり200KDのボーナスが支払われた他、本年5月にもクウェート人職員の月額給与が50KD引き上げられたが、これによる歳出増加は前者が1.9億KD、後者が1.5億KDである。
こうした一連の大判振る舞いは2007年の選挙を控えた議会の圧力によるものである。
コメント:
石油価格の高騰によりここ数年のクウェート予算は大幅な歳入超過を示している。例えばNational Bank of Kuwaitは昨年度実績は約100億ドル、今年度も130-185億ドルの歳入超過と推定している(5/11 Arab News参照)。このため政府黒字の還元を求める声が強く、大判振る舞いが続いている。
その背景には人気取りに狂奔する議員達と常に議会との対立に悩まされている政府(サバーハ家)と言う政治構造がある。一連の措置による支出増は石油収入の増加で十分お釣りが来るものである。しかしながらこのような国民を甘やかせる政策は、国民のバブル意識を高め、電気・水の節約意識も低めることになり、長期的に見れば、国家及び国民双方にとってマイナス面が大きいであろう。