2005年10月17日

サウジのバンダル王子、準閣僚ポストに就任

10/17 Arab News (Saudi Arabia)
 サウジアラビアのバンダル前駐米大使を新たに設立される国家安全委員会のトップに任命する勅令が発令された。勅令では閣僚級ポストとされている。
 1949年生まれのバンダル王子は駐米大使を22年間勤めた後、今年7月に個人的理由として辞任し、後任にはトルキ駐英大使が横滑りしている。

コメント:
 駐米大使辞任後の去就が注目されていたバンダル王子が新設の国家安全委員会のトップに就任した。同王子はスルタン皇太子兼国防相の息子であり、またナイフ内相は実の叔父に当たるサウド家の有力王子の一人である。7月の辞任が唐突であり、またその数週間後にファハド前国王が亡くなったことを重ね合わせ、帰国後の処遇について国内外で多くの噂が流れた。アル・カイダ掃討作戦等サウジ国内の安全対策は最重要課題の一つであり、新設の組織が中心になるものと見られ、バンダル王子に閣僚級ポストの名誉が与えられた。
 しかし新ポストがサウジ政府内でどの程度重きを為すものかは今後の国家安全委員会の活動次第であろう。同委員会はナイフ内相の管轄下と見られるが、これは22年間もの長きにわたって米国に暮らしたため国内問題に疎いバンダル王子に行政経験を積ませるためとも考えられる。しかしアブダッラー国王はスルタン、ナイフのスデイリ兄弟と一線を画しており、バンダル王子がサウド家内で今後どのような地位を維持するかは不明である。


at 13:12Saudi Arabia  
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