2006年12月04日

(ニュース速報)バハレーン国民議会選挙―その2

11月25日の第1回投票で最高得票数が有効投票の過半数に達しなかった11の選挙区について、1週間後の12月2日、上位2名の候補者による決選投票が行われ、これによってバハレーン国民議会下院の40議席が全て決定した。
国民の7割を占めるシーア派は、統一会派「Islamic National Accord Association(INAA, 全国イスラム調和協会)」を結成して17名を公認、そのうち16名が当選したが、無所属1名が当選後INAAに鞍替えしたため、結局同協会は17名の議員を擁する最大会派となった。シーア派は前回2002年の選挙をボイコットしたが、今回の選挙では国民のシーア派住民の支持を後ろ盾に、一挙に議会の最大会派に躍り出たのである。
一方、国内少数派のスンニ派はNational Islamic Tribune Association(NITA, ムスリム同胞団系)、Salafi Assala (Authenticity) Associationなど数会派に分裂して選挙戦を戦ったが、シーア派のINAAに議席を奪われ大幅に後退した。
それでもシーア派及びスンニ派をあわせると全体の8割を占め、バハレーン国会の下院は宗教系議員が圧倒的な勢力を誇ることとなった。中東各国の最近の傾向である宗教回帰の動きがバハレーンにも現れたものと見ることができよう。


at 17:09Bahrain  
記事検索
月別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ