2012年09月27日
MENA(中東・北アフリカ)22カ国の「世界競争力ランキング」(2012-2013年版)(3)
(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」に一括掲載されています。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0242MenaRank15.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その15)
3-2 主要3カ国と米国・日本・中国の比較
MENAの経済大国であるサウジアラビア、トルコ、エジプト3カ国と米国、日本、中国の過去6回の競争力順位を比べてみる。
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/15-G01.pdf 参照)
米国は第7回(2007-08年)及び第8回(2008-09年)の順位は世界トップであったが、その後は2位→4位→5位→7位と毎年順位を下げている。日本は8位→9位→8位→6位→9位→10位であり第11回(2010-11年)に6位まで上昇したものの、今回は過去6回で最も低くベストテンの最後に留まっている。
サウジアラビアと中国は第7回ランキングでは共に30位台半ば(サウジアラビア35位、中国34位)であったが、両国は2年後にはそれぞれ28位と29位にあがった。その後サウジアラビアの順位は大きく躍進し前回及び今回は20位以内に入っている。一方中国は第9回以降は29位→27位→26位→29位と20位台後半を前後している。
トルコとエジプトの第7回ランキングはそれぞれ53位、77位であり、エジプトはMENAの平均値と比較するとかなり下回っていた。エジプトの競争力は第9回(2009-2010年)に70位まで上昇したもののその後は70位→81位→94位と急激に順位を下げ、今回はついに107位と100位以下に陥落している。同国はムバラク政権末期から国際競争力が落ちていたが、昨年同政権が崩壊しイスラム穏健派が国政を握った後も経済の立て直しに成功しておらず競争力は回復するどころかむしろ落ち込んでいる。
一方トルコは第8回(2008-2009年)から第10回(2010-2011年)まで60位台に低迷した後、前回(59位)及び今回(43位)と急激に競争力をつけている。特に今回はMENAの世界平均順位が前回の58位から62位に落ちているにもかかわらず同国が世界順位を上げていることは特筆に値する。
(続く)
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