2013年07月02日

絶対君主制国家こそ平和!皮肉なMENA(中東・北アフリカ)諸国の世界平和指数(2013年版)(1)

(注)本レポートは「マイライブラリ(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0270MenaRank12.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その12)

 中東北アフリカ諸国は英語のMiddle East & North Africaの頭文字をとってMENAと呼ばれています。MENA各国をいろいろなデータで比較しようと言うのがこの「MENAなんでもランキング・シリーズ」です。「MENA」は日頃なじみの薄い言葉ですが、国ごとの比較を通してその実態を理解していただければ幸いです。なおMENAの対象国は文献によって多少異なりますが、本シリーズでは下記の19の国と1機関(パレスチナ)を取り扱います。(アルファベット順)


 アルジェリア、バハレーン、エジプト、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェイト、レバノン、リビア、モロッコ、オマーン、パレスチナ自治政府、カタール、サウジアラビア、シリア、チュニジア、 トルコ、UAE(アラブ首長国連邦)、イエメン、


 これら19カ国・1機関をおおまかに分類すると、宗教的にはイスラエル(ユダヤ教)を除き、他は全てイスラム教国家でありOIC(イスラム諸国会議機構)加盟国です。なおその中でイラン、イラクはシーア派が政権政党ですが、その他の多くはスンニ派の政権国家です。また民族的にはイスラエル(ユダヤ人)、イラン(ペルシャ人)、トルコ(トルコ人)以外の国々はアラブ人の国家であり、それらの国々はアラブ連盟(Arab League)に加盟しています。つまりMENAはイスラム教スンニ派でアラブ民族の国家が多数を占める国家群と言えます。


 第12回のランキングは、NGOグループVision of HumanityがThe Economist Intelligence Unit (EIU、英国の経済誌エコノミストの一部門)のデータをもとに取りまとめた「The Global Peace Index」からMENA諸国をとりあげて比較しました。

*Vision of Humanityのホームページ:http://www.visionofhumanity.org/ 


1.「The Global Peace Index」について
 Global Peace Indexは、各国の平和の程度およびそれを維持するための機能を指数化し、ランク付けしたものである。2007年に実施された第1回調査ではその対象は121カ国であったが、その後毎年着実に増え、今回の2013年版では162カ国を対象に調査が行われている。因みにMENA諸国についてはパレスチナ自治政府を除く19カ国全てが評価付けられている。


 平和指数はEIU社の国別調査員と外部ネットワークの協力を得て作成されている。指数は小型破壊兵器(銃、小型爆発物など)の入手の容易さ、国防費、汚職、人権に対する尊重の度合いなど24項目をベースにして作成されたものである。


 「世界平和指数」の査定結果には以下のような特徴が見られる。
・ 平和の度合いは収入、教育制度、地域一体化のレベル等の指標に関連している。
・ 平和な国の多くは政府の透明性が高く、汚職が少ない。
・ 小さいが安定した国は平和のランクが高い。
     
 (続く)


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-Mail; maeda1@jcom.home.ne.jp  



drecom_ocin_japan at 11:16コメント(1)トラックバック(0) 

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コメント一覧

1. Posted by ブランドスーパーコピー   2013年07月08日 12:20
参議院選挙が公示(投開票日は7/21)され、選挙戦が本格化した。今後はアベノミクスへの注目が高まる可能性が強く、成長戦略関連株に期待が高まるとともに、金融関連株、円安メリット株なども注目されそうだ。ログイン後の「投資情報局」で最新情報を順次掲載しているので、ぜひ参考にしていただきたい。(稲田)

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