2014年01月30日
MENA(中東・北アフリカ)諸国の経済自由度(2014年版)(4)
(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集」で一括してお読みいただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0296MenaRank7.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その7)
4.主要国の世界順位の変遷(2011~2014年)
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/7-G02.pdf 参照)
ここではバハレーン、UAE、トルコ、サウジアラビア、エジプトの5カ国の過去4年間(2011年~2014年)の世界順位の推移を取り上げ、参考としてMENA平均順位及び米国、日本、中国と比較してみる。
バハレーンの2011年の順位は世界10位であり、2012年及び2013年12位、2014年は世界13位と安定して高い順位を維持している。同国は4年連続でMENAのトップである。MENA2位のUAEは過去4年間に世界47位→35位→28位→28位と順位をあげ日本に肉薄しているもののバハレーンとの格差はまだ大きい。バハレーンと日本或いは米国を比較すると2011年、12年は日本が世界9位でバハレーンを上回っていたが、2013年、14年に日本は24位、25位へ急落している。また米国は2011年、12年は20位でありバハレーンより低かったが、最近2年間は10位、12位とバハレーンをしのいでいる。日本と米国に比べバハレーンが安定して10位前後を維持していることは特筆に値する。
毎年順位を上げているUAEと対照的なのがサウジアラビアである。同国は2011年にUAEをわずかに下回る54位であったが、その後74位→82位と3年連続で順位を落としている。2014年は77位と少し持ち直しているが、MENAの平均順位(83位→85位→78位→82位)と比べると、2011年にはMENA平均よりかなり上位にいたが、最近ではほぼMENAの平均にとどまっている。トルコ(67位→73位→69位→64位)はアラブの春の影響を受けて2012年にはランクが下落したが、その後2年間は経済自由度の世界ランクが着実に上昇しサウジアラビアをしのいでいる。
これに対してエジプトは2011年には96位であり中位よりやや下のクラスであったが2012年100位、2013年125位、2014年135位に急落し、過去5年間130位台を続ける中国(135位→135位→136位→137位)に近いランクまで下がっている。
(続く)
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