2016年10月10日

明暗分けたGCC、UAE以外はランク下がる:世界競争力ランキング(2016-2017年版)(2)

(注)本シリーズは「マイライブラリ(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0390MenaRank15.pdf

(MENA
なんでもランキング・シリーズ その15)

 

(世界20位以内にUAEとカタール!)

2.MENA16カ国の世界競争力ランキング

(http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/15-T01.pdf 参照)

2016-2017年競争力ランキングではMENA19か国のうち16カ国がランク付けされている。UAEとカタールは4年前から世界20位以内を維持している。両国のMENAトップの座は毎年入れ替わっており、今年はUAEがトップである。同国は世界138カ国中の16位に評価され前回よりランクを1つ上げている。昨年世界14位でMENAトップであったカタールは、今回は世界18位に下がっている。

 

この2か国に続くのはイスラエル(世界24位)、サウジアラビア(同29位)である。両国は昨年それぞれ27位と25位でありイスラエルが3つランクを上げたのに対してサウジアラビアは4つ下げており、ここでもMENA3位と4位の順位が逆転している。5位以下9位まではクウェイト(世界38位)、バハレーン(同48位)、トルコ(同55位)、ヨルダン(同63位)、オマーン(同66位)であり、以上の9か国が世界138カ国の上位グループである。

 

これらの国の殆どは前回より順位を下げており、例えばバハレーンはは前回の世界39位から9ランク下がり、クウェイト、トルコ、オマーンの各国もランクが4つ下落している。MENA上位9か国のうちUAE、カタール、サウジアラビア、クウェイト、バハレーン及びオマーンの6か国はGCC加盟国であるが、UAE以外の5か国はいずれも昨年よりランクを下げている。GCC各国の経済は石油依存度が高く油価が低迷する中で厳しい財政状況に置かれているが、その中で非石油サービス産業が好調なUAEの競争力が高く評価されたためと考えられる。

 

MENA10位以下はモロッコ(世界70位)、イラン(同76位)、アルジェリア(同87位)、チュニジア(同95位)、レバノン(同101位)、エジプト(同115位)、イエメン(同138位)であり、イエメンは世界138か国中の最下位である。MENA16カ国の平均順位は65位で世界平均を少し上回っている。昨年の58位より平均順位が下がっているが、これはイエメンが査定の対象に入ったためである。

 

因みに世界ランク1位はスイスであり、2位はシンガポール、3位米国である。これら3か国は昨年と同じ順位である。日本は世界8位であり昨年の6位よりも順位を下げている。中国は28位でありサウジアラビアの一つ上のランクである。

 

(続く)

 

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        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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drecom_ocin_japan at 16:44コメント(0)トラックバック(0) 

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