2017年07月30日
停滞気味のMENAの直接投資:UNCTAD「世界投資レポート2017年版」(10)
(注)本シリーズは「マイライブラリ(前田高行論稿集」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0418MenaRank4.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その4)
2017.7.30
前田 高行
(2)2000-2016年末のFDI Inward Stock (FDIインバウンド残高)の推移
(ここ数年1兆ドル強で推移しているMENAのFDIインバウンド残高!)
(a)MENAのFDIインバウンド残高
(表http://menarank.maeda1.jp/4-T06.pdf 参照)
2000年末のMENAのFDIインバウンド残高の合計は1,365億ドルであり全世界の投資残高7.5兆ドルの1.8%を占めていた。その後FDIインバウンドの残高は急激に膨らみ、2010年末は8,672億ドルと10年間で6倍に増加し世界全体に占める割合も4%強に達した。2013年には1兆ドルを超え、2016年末の残高は1兆916億ドルとここ数年は残高1兆ドル強で推移している。2010年以降、世界全体のFDIインバウンド残高に占めるMENAの割合は4%前後に終始している。
MENAのインバウンド残高を日本、米国及び中国と比較すると、2000年末ではMENAの残高は日本(503億ドル)の3倍である。中国の残高は1,933億ドルとMENAを上回っている。米国の残高は2.8兆ドルに達しMENA総額の20倍を超えている。
2016年末のFDIインバウンド残高はMENA1兆916億ドル、日本1,867億ドル、米国6.4兆ドル、中国1.4兆億ドルであり、MENAは日本の5.8倍、中国の約8割であるが、米国の6分の1にとどまっている。
(続く)
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