2017年12月06日

堅実なUAE、低迷するサウジアラビア-MENA(中東・北アフリカ)の「ビジネス環境」(2018年版)(4)

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0427MenaRank13.pdf

MENAなんでもランキング・シリーズ その13)

 

3.調査項目毎のランク(続き)

(表http://menarank.maeda1.jp/13-T02.pdf参照)

(6)Protecting Investors(投資家保護)

 MENAで投資家が最も確実に保護されているのはサウジアラビアとUAEで両国の世界ランクは第10位である。この2か国に続くのがイスラエル(16位)、トルコ(20位)であり、MENA第5位(世界62位)のモロッコとの間には大きな開きがある。これに対しランクが低いのイラン、アルジェリア(共に170位)、カタール(177位)、リビア(183位)などである。

(参考:日本62位、米国42位、韓国20位、中国119位)

 

(7)Paying Taxes(徴税)

 この項目ではUAE及びカタールが共に世界1位、バハレーン5位、クウェイト6位でありGCCの4カ国が世界のベストテンの上位を占めている。またオマーンも世界11位である。GCC各国では個人所得税が免除されているほか法人税も非常に低い。但し同じGCC加盟国でもサウジアラビアは76位で他の5か国よりかなり劣っている。なおこの項目のMENAの世界平均順位は80位であり10項目の中では最も順位が高い。一方でイラン(150位)、アルジェリア(157位)、エジプト(167位)など税負担のレベルが高い国がある。MENAは一部の産油国とその他の国で徴税レベルの格差が大きい。

(参考:日本68位、米国36位、韓国24位、中国130位)

 

(8)Trading Across Borders(通関)

事業用の資本財を輸入し、或いは完成した製品を輸出するためには税関手続きが簡単であることが望ましい。この分野でMENAで世界順位が最も高い国はパレスチナ自治区の49位であり、次いでヨルダン(53位)、イスラエル(60位)、モロッコ(65位)となっている。評価が低いのはエジプト(170位)、シリア(176位)、イラク(179位)、アルジェリア(181位)、イエメン(189位)である。

(参考:日本51位、米国36位、韓国33位、中国97位)

 

(9)Enforcing Contracts(契約強制力)

 この項目のトップはUAE(世界12位、以下同じ)で、これに次ぐのがトルコ(30位)、モロッコ(57位)、オマーン(67位)、クウェイト(73位)の各国である。この分野のMENA各国の評価は総合順位とかなり異なっている。UAE、オマーン、クウェイト以外のGCC各国は、サウジアラビア(83位)、バハレーン(111位)、カタール(123位)となっている。

(参考:日本51位、米国16位、韓国1位、中国5位)

 

(10)Resolving Insolvency(清算)

 事業の撤退を決断した場合、清算手続きをスムーズに行う必要があり、起業(項目1参照)と同様外国投資家にとっては重要な要素である。この面ではイスラエルが世界29位でMENA地域では最も高い評価を得ている。これに続くのがチュニジア(63位)、UAE(69位)である。

 これに対しサウジアラビア、イラク、リビア及びパレスチナ自治政府は168位と評価が極めて低く、またイラン(160位)、トルコ(139位)、エジプト(115位)などMENAには世界ランクの低い国が多い。MENAの世界平均順位は124位であり、これは10項目の中では最も低く、MENAは事業清算の難しい国が多いことを示している。

(参考:日本1位、米国3位、韓国5位、中国56位)

 

(続く)

 

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        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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drecom_ocin_japan at 09:07コメント(0)MENA  

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