2018年05月08日

世界主要国とMENAのGDP成長率 ・ 一人当たりGDP(IMF 2018年4月版)(5完)

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0439ImfWeoApr2018.pdf
  

2018.5.8

前田 高行

 

5.世界および主要地域・国のGDP成長率の推移(2015~2019年)

(http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-11.pdf 参照)

(http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-04.pdf 参照)

 

(世界の平均成長率は3%台後半で推移、中国は6%台を維持!)

(1)世界および主要な地域・国

 2015年(実績)から2019年(予測)までの5年間の経済成長率の推移を見ると世界全体では3%台で推移しており今年及び来年は3.9%である。

 

地域別で見ると2015年に4.9%の成長率を達成したASEAN-5か国はその後も他の地域を大幅に上回り、また年々成長率が高くなっている。今年及び来年は5.3%及び5.4%と予測されている。産油国を多く抱えたMENA地域は石油価格によって影響を受けやすく2015年の2.4%から2016年は4.9%まで上昇したものの2017年は一転して2.2%に減速、そして2018年は3.2%、来年は3.6%になるものと予測されている。

 

 主要国では日本の成長率は2015年の1.4%が2016年には0.9%に下落、2017年に1.7%に上昇した後、今年及び来年は1.2%→0.9%と低下する見通しである。いずれにしても成長率は1%前後にとどまっており、以下に述べるとおりインド、中国にははるかに及ばず、米国、ドイツなどと比べても見劣りする低い成長率にとどまっている。

 

米国の経済は先進国の中でも特に好調であり5年間を通じてほぼ2%台の成長を維持し、特に今年及び来年は2%台後半の視聴率が見込まれている。 中国は2015年から2019年までの5年間を通じて6%台の高い成長が続くと見られているが、その成長率は2017年の6.9%から年々低下し来年は6.4%と予測されている。これに対してインドは5年間で8.2%(2015年) →7.1%(2016年) →6.7%(2017年) →7.4%(2018年) →7.8%(2019年)と2017年以外は中国の成長率を上回り、2017年を除き毎年7%以上の高い成長を維持している。ロシアは2015年( -2.5%)、2016年( -0.2%)と2年連続のマイナス成長に陥り、2017年以降漸くプラス成長に転ずる見込みである。

 

(成長率が急激に低下しているサウジアラビア)

(2)MENA諸国

 MENAでGDPが最大のトルコは2015年(6.1%)及び2017年(7.0%)と高い成長率を示し、今年及び来年は4%台の見込みである。トルコに次ぐGDP大国で世界最大の産油国であるサウジアラビアの5年間の成長率(実績・予想)は4.1%(15年)→1.7%(16年)→マイナス0.7%(17年)→1.7%(18年見込み) →1.9%(19年予測)であり、2015年から2017年までは急激に成長率が低下している。

 

 サウジアラビアを含むGCC6か国の平均成長率は3.0%(15年)→2.4%(16年)→0.4%(17年)→2.1%(18年見込み)→3.0%(19年予測)と2017年を底に再び成長路線に戻ると予測されている。同じ産油国でもイランは2015年の4.8%から2016年には11.0%の高い成長を達成、しかし2017年にはマイナス成長に陥っている。今年及び来年は3~4%の成長率を回復する見通しである。

 

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drecom_ocin_japan at 09:12コメント(0)MENA  

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