2018年07月02日

UNCTAD「世界投資レポート2018年版」(3)

MENAなんでもランキング・シリーズ その4)

 

2018.7.2.

前田 高行

 

1. FDI インバウンド(FDI Inflows, 直接投資流入額) (続き)

() 2012-2017年のFDI Inflows(FDI インバウンド)の推移

(2014年を底に上昇基調のMENAへの投資!)

a)MENA全般の動向

(http://menarank.maeda1.jp/4-T02.pdf 参照)

2012年に762億ドルであったMENA地域のFDIインバウンドは2013年(655億ドル)→2014年(504億ドル)と連続して減少した後、2015年以降は541億ドル→588億ドル→616億ドルと3年連続で増加しており、2012年の8割の水準まで回復している。

 

MENAと世界全体を比較すると2012年の全世界のFDIインバウンドは1.57兆ドルに対しMENAのそれは762億ドルであり、全世界に占める比率は4.8%であった。その後全世界の投資額は2015年に1.9兆ドルに伸びたが、MENA地域は逆に大幅に減少しておりその結果MENAの全世界に占める比率は2015年には2.8%に下がった。しかし2016年及び2017年は逆に全世界の投資額が減少した一方MENAへの投資額は増加しており、2017年の全世界に占める割合は4.3%まで回復している。

 

2012年から2014年までMENAの直接投資が停滞したのは「アラブの春」とその後のMENAの政情不安及び原油価格高騰の影響が大きいと考えられる。2011年から2013年にかけて原油価格が急騰し、GCC産油国では投資・建設ブームが発生したが、外国投資家はMENAの政情不安を嫌って投資を手控えており、またその後2014年から昨年にかけて原油価格が急落し、昨年まで停滞していたことが外国投資家の意欲を削いだと見られ投資は2012年の水準に戻っていない。

 

なお中国の2012年の投資流入額は1,211億ドルでその後足踏みが続いていたが、2015年は1,360億ドルとなり2017年も同じ水準を維持している。米国は2012年の1,990億ドルから2014年の2,017億ドルまで停滞した後、2015年は一気に4,658億ドルに倍増、2016年も4,571億ドルの活発な投資があった。しかし2017年は2,754億ドルに急減している。「アメリカ・ファースト」を唱えるトランプ新政権に対して外国資本が様子見の慎重な態度をとっているためと考えられる。

 

日本のFDIインバウンドは諸外国に比べ極めて低く、しかも過去6年間のうち100億ドル超えたの2014,16、17年の3カ年にとどまり、これはトルコとほぼ同じ水準である。そして残る2012、13及び15年は40億ドル未満である。世界の投資家は日本に魅力を感じていないように見受けられる。

 

(続く)

 

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        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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drecom_ocin_japan at 16:05コメント(0)MENA  

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