2018年07月09日

格上げのロシア、格下げのトルコ:MENAと世界主要国のソブリン格付け(2018年7月現在) (2)

 

2018.7.9

前田 高行

 

2.7月現在の各国の格付け状況

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-G-3-01.pdf 参照)

今回の格付けを半年前と比べると最高格付けAAA(トリプルA)のドイツ、シンガポール等の国々を含めAA格付けのアブダビ、韓国の他、A+格付けの日本、中国など格付け上位の主要な国々に変動はなかった。

 

G7の国々のうちドイツ及びカナダはAAAの最高格付けであり、米国は1ランク下のAA+、英国及びフランスはさらに1ランク低いAAである。そして日本はAAAより4ランク低いA+に格付けされ、イタリアは投資適格ではあるがBBBにとどまっている。因みに格付け定義ではAAは「債務を履行する能力は非常に高く、最上位の格付け(トリプルA)との差は小さい」とされ、これに対して格付けAは「債務を履行する能力は高いが上位2つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化からやや影響を受けやすい」とされている。そしてBBBの定義は「債務を履行する能力は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって債務履行能力が低下する可能性がより高い」である。

 

G7以外の国ではアジア諸国のうちシンガポール及びオーストラリアがトリプルAに格付けされ、またAAランクにはMENA諸国ではクウェイト、アブダビ、カタールが、またアジアでは韓国、台湾等が入っている。そして格付けAランクでは中国及びイスラエルが日本と同じA+であり、サウジアラビアもAランク(但しA-)に格付けされている。

 

(最上位のドイツ、投資適格に復帰したロシア)

(1)欧米諸国 (米英仏独など)

ドイツ、スイス、カナダ、オランダなどは引き続きトリプルAの最高格付けを維持している。経済力が世界一の米国の格付けはトリプルAより1ランク下のAA+である。そして英国とフランスはさらに1ランク低いAAであり、これは韓国あるいはクウェイト、アブダビと同格である。

 

EU諸国の中ではスペインは前回のBBB+からA-に格上げされている。また前回投資不適格ランクのBB+であったロシアは今回BBB-の投資適格に格上げされている。これはイタリア(BBB)より1ランク低く、ポルトガルと同格である。ギリシャは財政再建努力が評価され、前回のB-からB+に格付けが見直されている。S&Pの定義では格付けBは「現時点では債務を履行する能力を有しているが、(中略)経済状況が悪化した場合には債務を履行する能力や意思が損なわれやすい」とされており厳しい評価であることに変化は無い。

 

ギリシャと同様にかつて債務不履行寸前に転落したアイスランドはその後の財政改善が奏功し一昨年後半と昨年前半に相次いで格付けが上がり、現在の格付けは最上位のトリプルAから6番目のAに格付けされている。

 

(極東4か国の中では韓国がトップ、低い日本と中国!)

(2)極東4か国(日、中、韓、台湾)

極東アジアの日本、中国、韓国及び台湾のうち最も高い格付けを得ているのは韓国のAAであり、これは英国、フランス或いはクウェイト、アブダビの中東湾岸産油国と同格である。台湾はAA-であり中東のカタールと並んでいる。これに対して日本及び中国はさらに1ランク低いA+の格付けにとどまっており、イスラエル或いはアイルランドと同格である。中国は昨年下半期に日本と同じA+に格下げされており、極東4カ国の中では日本と中国に対する評価が厳しい。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 

2.7月現在の各国の格付け状況

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-G-3-01.pdf参照)

今回の格付けを半年前と比べると最高格付けAAA(トリプルA)のドイツ、シンガポール等の国々を含めAA格付けのアブダビ、韓国の他、A+格付けの日本、中国など格付け上位の主要な国々に変動はなかった。

 

G7の国々のうちドイツ及びカナダはAAAの最高格付けであり、米国は1ランク下のAA+、英国及びフランスはさらに1ランク低いAAである。そして日本はAAAより4ランク低いA+に格付けされ、イタリアは投資適格ではあるがBBBにとどまっている。因みに格付け定義ではAAは「債務を履行する能力は非常に高く、最上位の格付け(トリプルA)との差は小さい」とされ、これに対して格付けAは「債務を履行する能力は高いが上位2つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化からやや影響を受けやすい」とされている。そしてBBBの定義は「債務を履行する能力は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって債務履行能力が低下する可能性がより高い」である。

 

G7以外の国ではアジア諸国のうちシンガポール及びオーストラリアがトリプルAに格付けされ、またAAランクにはMENA諸国ではクウェイト、アブダビ、カタールが、またアジアでは韓国、台湾等が入っている。そして格付けAランクでは中国及びイスラエルが日本と同じA+であり、サウジアラビアもAランク(但しA-)に格付けされている。

 

(最上位のドイツ、投資適格に復帰したロシア)

(1)欧米諸国 (米英仏独など)

ドイツ、スイス、カナダ、オランダなどは引き続きトリプルAの最高格付けを維持している。経済力が世界一の米国の格付けはトリプルAより1ランク下のAA+である。そして英国とフランスはさらに1ランク低いAAであり、これは韓国あるいはクウェイト、アブダビと同格である。

 

EU諸国の中ではスペインは前回のBBB+からA-に格上げされている。また前回投資不適格ランクのBB+であったロシアは今回BBB-の投資適格に格上げされている。これはイタリア(BBB)より1ランク低く、ポルトガルと同格である。ギリシャは財政再建努力が評価され、前回のB-からB+に格付けが見直されている。S&Pの定義では格付けBは「現時点では債務を履行する能力を有しているが、(中略)経済状況が悪化した場合には債務を履行する能力や意思が損なわれやすい」とされており厳しい評価であることに変化は無い。

 

ギリシャと同様にかつて債務不履行寸前に転落したアイスランドはその後の財政改善が奏功し一昨年後半と昨年前半に相次いで格付けが上がり、現在の格付けは最上位のトリプルAから6番目のAに格付けされている。

 

(極東4か国の中では韓国がトップ、低い日本と中国!)

(2)極東4か国(日、中、韓、台湾)

極東アジアの日本、中国、韓国及び台湾のうち最も高い格付けを得ているのは韓国のAAであり、これは英国、フランス或いはクウェイト、アブダビの中東湾岸産油国と同格である。台湾はAA-であり中東のカタールと並んでいる。これに対して日本及び中国はさらに1ランク低いA+の格付けにとどまっており、イスラエル或いはアイルランドと同格である。中国は昨年下半期に日本と同じA+に格下げされており、極東4カ国の中では日本と中国に対する評価が厳しい。

 

(続く)

 

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        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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drecom_ocin_japan at 09:06コメント(0) 

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