2018年09月18日

中東・北アフリカ(MENA)諸国の軍事費ランキング2018年版(6)

(注)本シリーズは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
mylibrary.maeda1.jp/0451MenaRank18.pdf

MENAなんでもランキング・シリーズ その18)

 

付 世界の武器輸出国と輸入国

 ここでは世界の武器の輸出入額を取り上げる。各国の輸出額あるいは輸入額は年度によって大きく変動するため、2008年から2017年までの10年間の合計額について比較検討を行う。

 

(世界の二大武器輸出国―米国とロシア!)

付1.主要国の武器輸出額(2008年~2017年合計額)

(http://menarank.maeda1.jp/18-T03.pdf 参照)

(http://menarank.maeda1.jp/18-G06.pdf 参照)

 2008年から2017年までの10か年間の武器輸出額は世界全体で約2,800億ドル弱であり、年間平均では280億ドルであった。国別では米国とロシアが際立って多く、米国の10年間の輸出総額は901億ドル、ロシアは659億ドルであった。世界全体に占める割合はそれぞれ32%及び24%であり、2か国を合わせると世界の武器輸出額の6割弱を占めている。

 

 米国、ロシアに次いで輸出額が多いのはドイツの183億ドルであるが、米国あるいはロシアの4乃至5分の1にとどまっている。これに続いて輸出額が100億ドルを超えているのはフランス(173億ドル)、中国(143億ドル)、英国(120億ドル)である。なお次項(輸入額)に触れるとおり中国は輸入額では世界第3位であり、輸出とほぼ同額の武器を輸入しており武器貿易大国である。

 

 武器輸出額7位から10位はスペイン、イスラエル、イタリア及びオランダである。上位10か国のうちEU諸国が6カ国を占めており、EUは世界的な武器生産地域であることがわかる。なお上位10カ国は戦闘機、艦船、戦車、ミサイルなど高額な兵器を得意としているため輸出額が膨らんでいる。しかし世界の紛争地域の多くは小銃、機関銃、地雷、ロケットなど小型火器が使われている。中国、ウクライナ(輸出総額58億ドル、世界11位)、南アフリカ(同11億ドル、世界19位)などは、米国あるいはロシアに比べ金額的には少ないが影響力は小さくないと言えよう。

 

(続く)

 

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        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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drecom_ocin_japan at 19:57コメント(0)MENA  

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