2018年10月29日
世界主要国とMENAのGDP成長率 ・ 一人当たりGDP(IMF 2018年10月版)(3)
(米国と中国の2カ国だけで世界のGDPの4割!)
3.2018年の各国のGDP (Current Price)
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-09.pdf 参照)
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-02.pdf 参照)
IMFによれば今年の世界のGDP(at Current Price)総額は85兆ドルである。地域別ではEUが19兆ドル、全体の22%を占めている。またASEAN5か国は2.4兆ドル(全体の2.8%)、MENA地域は3.5兆ドル(同4.1%)である。
国別では米国が世界トップの21兆ドルで全世界に占める割合は24%、同国一国だけで世界のGDPの4分の1を生み出している。米国に次ぐGDP大国は中国の13兆ドルであり世界全体の16%を占めている。この2か国が世界でも突出している。日本は5.1兆ドルであるが、米国の4分の1あるいは中国の4割にとどまっている。EUの経済大国ドイツのGDPは4兆ドルであり、EU全体の5分の1を占めている。その他の主な国を見るとインドは2.7兆ドル、韓国1.7兆ドル、ロシア1.6兆ドルなどである。
MENA18カ国(シリアを除く)の中で2018年のGDPが最も大きい国はサウジアラビアの7,700億ドルであり、トルコが7,140億ドルで続いている。この2カ国がMENA全体に占める比率はそれぞれ19%と17%であり、両国はMENA諸国の中では突出している。第3位はUAEの4,330億ドル、第4位イラク(4,300億ドル)はいずれもトルコ或いはサウジアラビアの6割程度にとどまっている。
5位以下11位まではイスラエル(3,660億ドル)、エジプト(2,490億ドル)、イラン(2,310億ドル)、アルジェリア(1,880億ドル)、カタール(1,880億ドル)、クウェイト(1,450億ドル)、モロッコ(1,180億ドル)であり、以上11カ国が年間GDP1千億ドルを超える国々である。UAE、カタール、クウェイトなど人口の少ない産油国がイラン、イラクなど地域の大国とそん色のないGDPを誇っている。
GDPが1千億ドル未満の国は、オマーン(820億ドル)、レバノン(570億ドル)、リビア(430億ドル)、ヨルダン(420億ドル)、チュニジア(420億ドル)、バハレーン(390億ドル)、イエメン(290億ドル)である。MENAでGDPが最も小さいイエメンはサウジアラビアの30分の1である。
(付)2018年のGDP世界上位国とMENA)
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-12.pdf 参照)
2018年のGDPの世界ベストテンは第1位が米国、第2位中国であり、以下3位日本、4位ドイツ、5位英国と続き6位から10位まではフランス、インド、イタリア、ブラジル及びカナダの各国である。
MENA諸国ではサウジアラビアが世界18位に入っており、トルコも19位にランクされている。このほかのMENA諸国は20位以下であり、世界50位以内に入っているのはUAE(世界29位)、イラン(世界30位)、イスラエル(同34位)、エジプト(同45位)、イラク(同50位)の5か国である。
(続く)
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