MENA

2017年08月20日

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/MenaRank2.pdf

MENAなんでもランキング・シリーズ その2)

 

2017.8.20

前田 高行

 

(アラブ諸国の平均余命は男68歳、女72歳!)

3.主要国の平均余命

(http://menarank.maeda1.jp/2-T01.pdf 参照)

(http://menarank.maeda1.jp/2-G03.pdf 参照)

MENAで平均余命が男女とも最も長い国はイスラエルの男性81歳、女性85歳である。MENAで男性の平均余命が80歳を超えているのは同国のみで、女性でも同国とカタール(80)2か国だけである。日本の平均余命(男性81歳、女性87)と比較すると、イスラエルは男性が同じであるが、女性は2歳短い。

 

イスラエルに次いで平均余命が長いのはカタールの男性78歳、女性80歳であり、UAEは男性77歳、女性79歳である。男性の平均余命がこれらの国々に次いで長いのはイラン(75)、サウジアラビア(74)、トルコ(73)である。トルコは女性の平均余命は79歳で、UAEと同じ水準にあり、イランあるいはサウジアラビアよりも長い。トルコと並ぶMENAの人口大国であるエジプトの平均余命は男性70歳、女性74歳であり世界平均(男性:73歳、女性77)より3年低い。

 

平均余命が最も短いのはイエメンで同国の男性の平均余命は63歳、女性は66歳であり、MENAの中で女性の平均余命が70歳を下回っているのはイエメンだけである。その他イラク(男性:68歳、女性72)、シリア(男性:65歳、女性77)なども平均余命の短い国である。

 

()

 

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        前田 高行         183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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2017年08月17日

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
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MENAなんでもランキング・シリーズ その2)

 

2017.8.17

前田 高行

 

MENAでは3人乃至4人に1人が若年層、日本ではわずか7人に1人!)

2.若年層の比率

(http://menarank.maeda1.jp/2-T01.pdf参照)

 MENA諸国は一般に若者が多い。年齢10-24歳の若年層が全人口に占める割合はMENA平均で25%であり、4人に一人が若年層である。国別にみるとイラク、ヨルダン、シリア、イエメン及びパレスチナ自治政府では3割以上を占めている。これに対して米国および中国の若年層の比率は18-20%であり、MENA諸国に比べて低い。さらに日本の場合はその比率は14%にとどまっており、若年層は全人口の7人に1人と非常に少ない。

 

 なお同じGCC産油国の中でも若年層の比率はサウジアラビアの24%に対して、UAE17%である。一見するとサウジアラビアの方がUAEよりも若年層の比率が高いが、これはUAE(特にドバイ)の人口の8割以上を占める外国人労働者の年齢が25歳以上の成人層であるため、見かけ上の若年層の比率が低くなっていると考えられる。カタールの若年層比率が20%と相対的に低いのも同様の理由である。

 

 MENAに若年層が多いことは豊富な労働力の予備軍があるというプラスの側面がある一方、若者の失業問題を抱えることになり、また無職の若者あるいは社会の不平等を実感する若者たちがイスラム原理主義などの過激な思想に影響されやすいというマイナスの側面もある。数年前の「アラブの春」でそれが現実のものとなったことは記憶に新しい。

 

 若者達の健全な育成をめざし彼らに適正な仕事を与えることがMENA地域の安定につながる重要な鍵であると言えよう。

 

(難民の国外脱出の結果、MENAで唯一人口が減少したシリア!)

3.MENA各国の人口増加率

(http://menarank.maeda1.jp/2-T01.pdf参照)

(http://menarank.maeda1.jp/2-G02.pdf 参照)

 MENA諸国の中で人口増加率が最も高いのはオマーンの7.6%であり飛び抜けて高い。これに次ぐのがレバノン5.4%、クウェイト4.5%、カタール4.3%である。以下イラク(3.3%)、ヨルダン(2.9%)と続いている。その他人口増加率が2%を超えているのはサウジアラビアとエジプトである。

 

 全世界平均の人口増加率は1.2%であるが、MENAの平均増加率は2.5%であり、世界平均を2倍以上上回っている。このような中でシリアはMENAの中で唯一マイナス1.8%であり人口が減少している。これは同国で政府と反政府、更にはイスラム国(IS)が三つ巴で内戦を繰り広げている結果、多数の難民が発生、国外に逃れたためとみられる。因みに2015年の統計では同国の人口増加率はマイナス2.3%であった。今回は減少率が少し改善しているが他のMENA諸国には見られない2年連続の人口減少という異常な状況にある。なお日本の増加率はー0.1%で世界平均を上回る人口の増加が続いているMENAとは対照的である。

 

 (続く)

 

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2017年08月14日

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/MenaRank2.pdf

2017.8.14

前田 高行

 

MENAなんでもランキング・シリーズ その2)

 

中東北アフリカ諸国は英語のMiddle East & North Africaの頭文字をとってMENAと呼ばれています。MENA各国をいろいろなデータで比較しようと言うのがこの「MENAなんでもランキング・シリーズ」です。「MENA」は日頃なじみの薄い言葉ですが、国ごとの比較を通してその実態を理解していただければ幸いです。なおMENAの対象国は文献によって多少異なりますが、本シリーズでは下記の19の国と1機関(パレスチナ)を取り扱います。(アルファベット順)

 

 アルジェリア、バハレーン、エジプト、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェイト、レバノン、リビア、モロッコ、オマーン、パレスチナ自治政府、カタール、サウジアラビア、シリア、チュニジア、 トルコ、UAE(アラブ首長国連邦)、イエメン、

 

 これら19カ国・1機関をおおまかに分類すると、宗教的にはイスラエル(ユダヤ教)を除き、他は全てイスラム国家でありOIC(イスラム諸国会議機構)加盟国です。なおその中でイラン、イラクはシーア派が政権政党ですが、その他の多くはスンニ派の政権国家です。また民族的にはイスラエル(ユダヤ人)、イラン(ペルシャ人)、トルコ(トルコ人)以外の国々はアラブ人の国家であり、それらの国々はアラブ連盟(Arab League)に加盟しています。つまりMENAはイスラム教スンニ派でアラブ民族の国家が多数を占める国家群と言えます。

 

 第2回のランキングは国連人口基金(UNFPA)発行の「世界人口白書2016」のデータによりMENA各国の人口・平均余命等について比較しました。

 

(参考)国連人口基金東京事務所ホームページ「世界人口白書」:

http://www.unfpa.or.jp/cmsdesigner/data/entry/publications/publications.00044.00000006.pdf

 

(突出した人口大国:エジプト、イラン、トルコ!)

1. MENA各国の人口

(http://menarank.maeda1.jp/2-T01.pdf 参照)

(http://menarank.maeda1.jp/2-G01.pdf 参照)

 MENA諸国の中で最も人口が多いのはエジプトの9,340万人である。これに次ぐのがイランの8,000万人、トルコの7,960万人であり、MENAではこれら3カ国の人口が突出し、MENAの総人口5.1億人の半数を占めている。第4位はアルジェリアであり同国の人口は4,040万人である。この他人口が3千万人台の国はイラク(3,750万人)、モロッコ(3,480万人)及びサウジアラビア(3,220万人)である。これら7カ国に続くのがイエメン(2,750万人)、シリア(1,860万人)、チュニジア(1,140万人)であり、以上10カ国が人口1千万人以上の国である。

 

 MENA第11位の国はUAEであり、同国の人口は930万人とされている。但しこれは外国人労働者を含んだ数値である。なおUAEの最新の公式発表によれば同国の人口は912万人余であり、男女の内訳は男性が69%、女性31%である[]。外国人の人数を公表していないが、男女の比率から推計すると同国の人口の8割近くは外国人で占められ、その多くはインド、パキスタン、東南アジア諸国からの出稼ぎ労働者である。このことはクウェイト、カタールなど同じ湾岸産油国についても言えることである。

 

12位以下の国とその人口は次のとおりである。

イスラエル(820万人)、ヨルダン(770万人)、リビア(630万人)、レバノン(600万人)、パレスチナ自治政府(480万人)、オマーン(470万人)、クウェイト(400万人)、カタール(230万人)、バハレーン(140万人)。

 

カタールはUAEと同様外国人が人口の8割以上を占めており本来の自国民は40万人程度と言われ実質的にはMENAで最も人口が少ない国である。

 

(続く)

 

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[] Men outnumber women as UAE population hits 9 million

2017/8/3 Gulf News

http://gulfnews.com/news/uae/government/men-outnumber-women-as-uae-population-hits-9-million-1.2068636



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2017年08月03日

(注)本シリーズは「マイライブラリ(前田高行論稿集」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0418MenaRank4.pdf

MENAなんでもランキング・シリーズ その4)

 

2017.8.3

前田 高行

 

() 2000-2016年末のFDIアウトバウンド残高の推移

(まだまだ少ないが徐々に存在感を増すMENAからの対外投資!)

(a)MENAFDIアウトバウンド残高

(表http://menarank.maeda1.jp/4-T08.pdf 参照)

 2000年末のMENAFDIアウトバウンド残高は合計272億ドルであったが、世界全体に占める割合は0.4%であり、外国直接投資(FDI)の出資国(FDIアウトバウンド国)としての存在感は殆どなかった。その後FDIが世界的規模で拡大する中でMENA諸国の投資額は世界の伸びを上回って増加、2010年末の対外投資残高は2,612億ドルとなり、2012年末には3千億ドルを超え、2016年末の残高は4,962億ドルに達して全世界に占める割合も1.9%となりMENAの対外投資における存在感も少しずつ高まっている。因みに2016年末のMENAの対外投資残高は中国(1兆2,800億ドル)の4割弱であり、日本(1.4兆ドル)の3分の1、米国(6.4兆ドル)の13分の1である。

 

(トップを走り続けるイスラエルを追い抜いたUAE!)

(b)主要6カ国のFDIアウトバウンド残高の推移

(http://menarank.maeda1.jp/4-G05.pdf 参照)

2016年末のFDIアウトバウンド残高上位6カ国(UAE、イスラエル、サウジアラビア、カタール、トルコ及びクウェイト)について2000年以降の残高の推移を見ると、2000年の対外投資残高は最も多いイスラエルが91億ドル、それに次ぐサウジアラビアが53億ドル、トルコ37億ドルであり、UAE、カタール、クウェイトの湾岸産油国の残高は20億ドル未満にとどまり、カタールはわずか1億ドル弱に過ぎなかった。

 

その後2010年末には6か国とも残高は100億ドルを超え、イスラエルとUAE両国の残高は500億ドルを突破している。その他の国の残高もクウェイト282億ドル、サウジアラビア265億ドル、トルコ225億ドル、カタール125億ドルと急増、特にUAE、クウェイト、カタールの湾岸産油国は20倍~100倍の急激な拡大を見せている。

 

2010年以降はクウェイトが年ごとに浮き沈みはあるものの、6カ国とも増加傾向にあり、2016年と比較するとカタールは4.1倍、サウジアラビアとUAEは各々3.0倍、2.0倍と2倍以上の伸びを示している。イスラエルとUAEは2010年以降MENAの1位と2位を占め、MENAの中で突出する状況が続いている。ただ両国を比較すると2014年までは両国は同じように増加を続けていたが、2015年にはUAEの残高が874億ドルに急増し、2016年にはイスラエルを抜いてMENAのトップに躍り出ている。

 

サウジアラビアとカタールも躍進が目覚ましく、カタールの場合1億ドル未満に過ぎなかった2000年末の投資残高が2010年には125億ドルに急成長、さらに2016年末の残高は512億ドルと6年間で4倍に増えている。

 

クウェイトのアウトバウンド投資残高はここ数年停滞しており2013年の402億ドルをピークに減少し続け、2016年末の残高は313億ドルと2010年末の水準に近い。トルコの場合は2010年末の225億ドルから2015年末の447億ドルまで毎年順調に残高が増加していたが、昨年は380億ドルにとどまり2010年以降初めて減少している。

 

以上

 

MENAなんでもランキング・シリーズ4 海外直接投資 完)

 

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2017年08月02日

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MENAなんでもランキング・シリーズ その4)

 

2017.8.2

前田 高行

 

4.FDI Outward Stock(FDIアウトバウンド残高) 

(UAE・イスラエルの2強とそれに続くサウジアラビア!)

(1)  2016年のFDI Outward Stock(FDIアウトバウンド残高) 

(表http://menarank.maeda1.jp/4-T07.pdf 参照)

 2016年末のMENA19カ国及び1機関(パレスチナ自治区)FDI Outward StockFDIアウトバウンド残高)は4,962億ドルである。全世界の対外投資残高26兆ドルに占める比率は1.9%でMENA各国の対外投資は他の地域に比べて低い水準にとどまっている。

 

 FDIアウトバウンド残高が最も多い国はUAEの1,113億ドルであり、これに次ぐのがイスラエルの1,021億ドルで投資残高が1千億ドルを超えるのはこの2か国だけである。第3位はサウジアラビアの804億ドル、第4位はカタールで同国のアウトバウンド残高は512億ドルである。残高が500億ドルを超えるこの4カ国でMENA諸国全体の残高の7割を占めている。これら4か国の残高はいずれも前年末を上回っており対外投資が引き続き活発であることを示している。

 

これら4か国に次ぐのがトルコ(380億ドル)、クウェイト(313億ドル)であるが両国はいずれも昨年より減少しており、特にトルコの減少幅は66億ドルに達する。7位以下はリビア(206億ドル)、バハレーン(148億ドル)、レバノン(135億ドル)と続き10位のオマーン以下は100億ドル未満である。

 

上位10か国のうち6カ国(UAE、サウジアラビア、クウェイト、カタール、バハレーン、オマーン)はGCC加盟国であり、2000年以降の原油価格高騰により生まれた豊富なオイルマネーが外国投資に振り向けられた結果と言えよう。なおクウェイトの場合、FDIインバウンドは単年度及び累積残高ともMENA諸国の中でも低いレベルにとどまっているのに対し(1、3章参照)、FDIアウトバウンドは単年度ではMENA4位(その2参照)、残高では6位であり、オイルマネーが継続的に国外に向かっていることを示している。

 

残高が100億ドル未満の国は、オマーン(84億ドル)、エジプト(72億ドル)、モロッコ(54億ドル)、イラン(37億ドル)、イラク(24億ドル)、アルジェリア(19億ドル)等があり、イエメン、ヨルダン、パレスチナ自治政府、チュニジア及びシリアは投資残高が10億ドル未満である。

 

 なお日本、米国、中国のアウトバウンド残高は各々1.4兆ドル、6.4兆ドルおよび1.3兆ドルであり、日本、中国はMENA1位のUAEの10倍、米国は約60倍である。

 

(続く)

 

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