2012年12月

2012年12月26日

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(注)本レポートは「マイ・ライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0253MenaRank7.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その7)
 
3.分野(Pillar)別の順位(続き)
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/7-T02.pdf 参照)
(6)Labor Freedom(MENA平均ポイント:60.4)
 労働の自由度がMENAで最も高いのはバハレーンで同国のポイントは91.1であるが、これは米国(95.8)と遜色が無く日本(81.4)よりも高い。バハレーンに次ぐのはオマーン(85.1)であり、UAE(78.8)、ヨルダン(75.7)、チュニジア(74.1)、サウジアラビア(71.1)がポイント70台に並んでいる。一方、ポイントが低いのはリビア(20.0)、モロッコ(27.6)であるが、この2カ国のすぐ上のトルコの40.0に比べポイントの低さが際立っている。
(参考:日本81.4、米国95.8、中国55.4、インド74.2)


(7)Monetary Freedom(MENA平均ポイント:73.1)
 MENA18カ国の中で金融の自由度が最も高いのはヨルダン(ポイント81.2)であり、これに次ぐのがUAE(同80.9)、イスラエル(79.0)、モロッコ(77.9)、カタール(77.1)である。この項目はMENA諸国の格差は少なくポイントが最も低いイランで62.0であり、エジプト(62.3)サウジアラビア(64.9)となっている。
(参考:日本88.9、米国77.2、中国74.2、インド62.9)


(8) Trade Freedom(MENA平均ポイント:77.2)
 貿易の自由度がMENAで最も高いのはトルコの85.4ポイントであり、これは米国(86.4)とほぼ同じであり日本(81.8)よりも高い。トルコに次ぐのがリビア(85.0)、オマーン(83.7)、イスラエル(83.6)の各国である。GCC産油国のうちUAE、カタール、サウジアラビアのポイントは各々82.6、82.5、82.3とほぼ同じであるが、クウェイトは81.6で3カ国よりやや低位である。一方ポイントがMENAで低いのはイラン(45.7)、チュニジア(58.1)であるが、両国以外の国は全て70ポイントを上回り、MENA18カ国の平均も77.2である。これは中国(71.6)、インド(64.1)を大きく上回っている。MENAは貿易自由度が高い地域であると言える。
(参考:日本81.8、米国86.4、中国71.6、インド64.1)


(9)Investment Freedom(MENA平均ポイント:46.9)
 MENA18カ国のうち投資の自由度が最も高い国はイスラエル(80.0)である。同国に次ぐのがバハレーン(75.0)、トルコ・ヨルダン(各70.0)、エジプト・モロッコ(各65.0)、レバノン(60.0)であり、他の項目に比べてポイントの格差が大きい。これらの国に比べ投資の自由度が低いとされているのはイラン、リビア、シリア、アルジェリア等の国々であり、いずれもポイントは20.0以下である。特にイランのポイントは0.0であり、国際的な経済制裁と硬直的な外資政策のためと考えられる。なお外国企業が多数進出しているドバイを有するUAEのポイントは35.0でありインドと同じポイントである。また製造業合弁事業の誘致に力を入れているサウジアラビア(40.0)もMENA18カ国中の12位であり、決して高いとは言えない。
(参考:日本60.0、米国70.0、中国25.0、インド35.0)


(10)Financial Freedom(MENA平均ポイント:46.1)
 金融の自由度がMENAで最も高いのはバハレーン(80.0)であり、同国のポイントは米国(70.0)を上回っている。バハレーンに次ぐMENA2位はイスラエル(70.0)であり、ヨルダン、レバノン、モロッコ、オマーン、トルコの5カ国がポイント60.0で並んでいる。さらにクウェイト、カタール、サウジアラビア、UAEの湾岸産油国が共に50.0であり、このポイント数は日本とおなじである。一方、金融の自由度が低いと評価されているのは、イラン(10.0)、リビア・シリア(各20.0)の各国である。
(参考:日本50.0、米国70.0、中国30.0、インド40.0)


 (続く)


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
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2012年12月25日

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(注)本レポートは「マイ・ライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0253MenaRank7.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その7)
 
3.分野(Pillar)別の順位
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/7-T02.pdf 参照)
 経済の自由度を構成する10のPillar(上記1参照)について、MENA諸国の概要を見ると以下の通りである。

(1) Property Rights(MENA平均ポイント:41.7)
 Property Right(工業所有権保護)がMENAで最も高いのはイスラエルとカタールでそのポイントは70.0である。両国についでポイントが高いのはUAE、バハレーン、ヨルダンがポイント55.0で並んでいる。そしてクウェイト、オマーン及びトルコがポイント50.0で並んでいる。一方エジプトのポイントは35.0でMENA平均を下回っており、イラン及びリビアはポイント10.0と極めて低い。この分野は総合順位(前項参照)との相関性が高い。
(参考:日本80.0、米国85.0、中国20.0、インド50.0)


(2) Freedom from Corruption(MENA平均ポイント:41.1)
 汚職の少なさ、透明度はカタールがポイント77.0でMENAトップである。このポイントは日本(78.0)と遜色が無く米国(71.0)よりも高い。カタールに次ぐのはUAE63.0、イスラエル61.0であり、オマーン(53.0)、バハレーン(49.0)、サウジアラビア、ヨルダン(共に47.0)、クウェイト(45.0)と続いている。
 一方MENAの中で汚職の度合いが高いとされているのはイラン、リビア、イエメンの3カ国でポイントは22.0である。またシリア及びレバノンの両国(25.0)がこれに次いで低い。MENA諸国の中ではGCC或いはヨルダンのような君主制国家の汚職度が低い一方、イラン、シリアなど共和体制であっても強権的な独裁国家の汚職度が高い。
(参考:日本78.0、米国71.0、中国35.0、インド33.0)


(3) Fiscal Freedom(MENA平均ポイント:87.2)
 MENAはこの分野では世界のトップレベルの国が多い。特にGCCの6カ国はUAE、クウェイト、バハレーンは99.9であり、カタール99.7、サウジアラビア99.6、オマーン98.4に見られる通りほぼ満点に近いポイントであり、総合世界1位である香港のこの分野のポイント(93.1)を上回っている。またMENAで二番目に低いモロッコのポイント69.7は米国(69.8)と同等で日本(67.1)よりも高い。因みにMENAで最もポイントが低い国はイスラエルの64.1である。MENA18カ国の平均ポイントは87.2でありMENAは非常に高いレベルにある。
(参考:日本67.1、米国69.8、中国70.4、インド76.1)


(4) Government Spending(MENA平均ポイント:60.7)
 この分野のMENAトップはUAE(ポイント:80.1)であり、これに続くのがシリア(同78.5)、イラン(同76.9)、モロッコ(同74.8)、カタール(同73.6)、バハレーン(同72.2)、チュニジア(同71.5)である。シリアは総合評価で世界139位であり、分野別でも殆ど100位以下でMENAの最下位クラスにとどまっているが、この分野だけは評価が高い。一方リビア(17.9)、サウジアラビア(37.3)、イスラエル(41.0)などはポイントが低い。
(参考:日本47.0、米国46.7、中国84.1、インド74.8)


(5)  Business Freedom(MENA平均ポイント:66.3)
 この分野ではサウジアラビアがポイント87.5でMENAでは最も高い。その他チュニジア(82.9)、モロッコ(77.2)、バハレーン(76.5)などが高い。最下位から2番目のレバノンのポイントも53.9でMENA平均は66.3と、中国(46.4)、インド(35.5)を上回っているが、MENA最下位のリビアはポイント20.0であり、MENA18カ国の中では際立って評価が低い。
(参考:日本81.8、米国91.1、中国46.4、インド35.5)


(続く)


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2012年12月24日

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