2014年12月

2014年12月28日

(注)本レポート(1)~(5)は「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0334MenaRank9.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その19)


3.Pillarごとに見る各国の状況
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/9-T03.pdf 参照)
 ETIは4つの分野、7つのPillar(柱)より構成されている(上記1参照)。Pillar毎にMENA各国の順位を見ると下記の通りである。


(1) Domestic market access
 リビアがシンガポール、香港と並び世界1位でありMENAでは最も高く、これに次ぐのがカタールの9位である。総合順位で世界105位のリビアはその他の項目ではほとんど100位以下であるにもかかわらずこの項目だけ異常に高い理由は不明である。両国に続いてはイスラエルが27位、オマーン31位、トルコ34位、UAE44位が世界の上位につけている。
 UAE以下の各国はいずれも調査対象国138カ国の中では下位グループであり、バハレーン、サウジアラビア、イエメン、クウェイト、ヨルダン、モロッコは100位以内であるが、レバノン、アルジェリア、エジプトおよびイランは世界順位が100位以下である。
(日本、米国:27位、中国:98位、インド:133位)


(2) Foreign market access
 この項目ではヨルダンが世界24位で最も高く、これに続くのがモロッコおよびチュニジア(共に29位)、レバノン(35位)、エジプト(38位)などである。一方経済力の高いGCC産油国はUAE(130位)、カタール(128位)、サウジアラビア及びクウェイト(共に126位)などいずれも世界100位以下である。なお日本は138カ国中の最下位であり、米国も128位にとどまっている。
(日本:138位、米国:128位、中国:96位、インド:93位)


(3)Efficiency and transparency
 効率性と透明性がMENAで最も高いとされたのはUAEで同国の世界順位は17位である。これに次ぐのがイスラエル(世界28位)、カタール(同31位)、バハレーン、ヨルダンおよびオマーン(共に37位)である。このほかモロッコ、トルコ、サウジアラビア、クウェイトが40~60位で世界の上位グループである。
一方エジプト、リビア、イランおよびイエメンは100位以下である。
(日本:5位、米国:17位、中国:44位、インド:74位)


(4)Transport infrastructure
 MENAトップのUAEは世界でも日本、米国(共に世界7位)をしのぎ1位でありMENA2位のトルコ(世界24位)を大きく引き離している。両国に次ぐカタール、バハレーンおよびオマーンは共に世界27位である。またモロッコ、サウジアラビア、イスラエル、レバノン、エジプトの各国も世界50位以内に入っており、MENA17カ国の平均世界順位は51位と、7項目の中では最も高い。
(日本、米国:7位、中国:16位、インド:33位)


(5)Transport services
 この項目ではカタールの世界19位がMENAでは最も高く、次いでUAE(26位)、イスラエル(31位)、トルコ(35位)が続いている。その他主な国の順位はサウジアラビア44位、エジプト67位、イラン88位である。
(日本:1位、米国:11位、中国:31位、インド:53位)


(6) Availability and use of ICTs
 ICTとはInformation & Communication Technology (情報通信技術) の略である。ICT技術の入手のしやすさとその利用度を評価したこのPillarのMENAトップはバハレーン(世界16位)であり、UAE、カタール及びイスラエル(共に世界23位)がこれに続いている。その他の国はこれら3カ国から少し離れており、サウジアラビア(35位)、オマーン(47位)、クウェイト(50位)などである。因みにエジプトは60位、トルコ72位、イランは103位である。
  (日本:10位、米国:13位、中国:81位、インド:103位)


(7) Operating Environment
 操業環境の評価ではカタールが世界4位である。MENAでこれに続くのはUAE(世界13位)、オマーン(同15位)、バハレーン(16位)などGCC諸国が世界のトップレベルである。日本及び米国がそれぞれ20位、24位である。なお同じGCC加盟国のサウジアラビアは世界34位、クウェイトは61位にとどまっている。
(日本:20位、米国:24位、中国:35位、インド:69位)


(続く)


本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp



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2014年12月26日

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(注)本レポート(1)~(5)は「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
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(MENAなんでもランキング・シリーズ その19)


2. 総合指数MENA1位はUAE
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/9-T01.pdf 参照)
 2014年の貿易円滑化指数(以下ETI指数)でMENA17カ国中最も順位が高かったのはUAEであり、同国の世界ランクは138カ国中の14位であった。これは日本(13位)に次いで高く、米国と同じであり世界的にもトップクラスである。MENA2位はカタール(世界19位)でこの2カ国が世界20位以内に入っている。カタールは前回の32位から大幅に躍進している。これら2カ国に続く第3位はイスラエルおよびオマーンであり共に世界29位である。


 更に第5位以下は、5位がバハレーン(世界33位)、6位にヨルダンとモロッコが世界37位であり、さらに40位台にはサウジアラビアとトルコが世界45位につけている。この中で前回と比較するとモロッコは前回の64位から27ポイント急上昇しており、それに対してサウジアラビアは前回の27位から大幅に順位を落としている。


 MENAの半数以上の9か国が世界50位以内に入っており、さらにこのうち半数の5か国をGCC加盟国が占めている。MENA諸国、とくにGCC各国は貿易の円滑度では世界でも比較的進んだ国であると言えよう。


 これに続くMENA10位はクウェイトで世界138カ国中の67位であり、ここまでが世界の上位グループに入る国々である。因みにMENA19か国の平均世界順位は64位であり、これは前回と変わりがない。


 上記以外の国とその世界順位は、チュニジア(75位)、レバノン(82位)、エジプト(96位)が100位以内であるが、このうちチュニジアは前回の44位から大幅に落ちている。これら各国に続くのはリビア(世界105位)、アルジェリア(同117位)、イランおよびイエメン(同128位)である。前回世界108位であったシリアは今回評価対象外となっている。


(続く)


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2014年12月24日

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