2015年04月
2015年04月30日
*新皇太子はサルマン国王実兄故ナイフ皇太子・内相の息子。副皇太子はサルマン国王の息子。
「サルマン新体制によるサウジアラビアの今後を占う」(3/25付けレポート)参照。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0338SaudiRoyalFamily2015.pdf
(関係家系図)
サルマン国王家:http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/3-1-7.pdf
故ナイフ皇太子家:http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/3-1-6.pdf
ファイサル家:http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/3-1-9.pdf
2015年04月29日
(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0342ImfWeoApr2015.pdf
IMF(国際通貨基金)では毎年4月および10月に世界各国の経済見通し「World Economic Outlook Database (WEO)」を発表しており、今年4月版(以下WEO2015Apr)がインターネット上に公開された。
*URL: http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2015/01/weodata/index.aspx
この中にはGDP成長率、ドル建て・各国通貨建てのGDP金額、一人当たりGDP、貿易額、財政収支など数多くのデータがあり、特に当年度或いは次年度の経済成長率は官庁、メディア等々で広く引用されている。
ここでは2012年から2016年までのGDP総額及び一人当たりGDP(いずれもcurrent price, ドル建て)を取り上げ、また成長率については前回の2014年10月版(以下WEO2014Oct)と比較して世界主要国およびMENA諸国の経済状況の変化を検証する。
(来年は上向く世界経済)
1.2015/16年の経済成長率
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/1-B-2-08.pdf参照)
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maeda1/2-B-2-01.pdf参照)
(1) 世界および主要地域・国の経済成長率
IMFは今年(2015年)の世界の経済成長率を3.5%と見ており、来年(2016年)は今年よりも0.3%高い3.8%と予測している。地域別に見てもEUは1.8%から1.9%に高くなり、ASEAN5か国も5.2%から5.3%へと若干上向く見込みである。国別に見ても今年より来年の成長率が高い国が多い。たとえば日本は1.0%(2015年)から1.2%(2016年)に伸びる見通しであり、ドイツは1.6%→1.7%に、また韓国も3.3%→3.5%に上向くと予測されている。一方インドは7.5%の横ばい状態とみられ、米国は今年よりも来年はほんのわずか下降気味である。またこれまで7%以上の高い成長率を続けてきた中国も今年の6.8%から来年は6.3%に低下する見込みである。ロシアは今年、来年ともマイナス成長であるが(15年:-3.8%、16年:-1.1%)、来年は回復の兆しが見られる。
(2)MENA諸国の経済成長率
IMFによれば今年のMENA(中東北アフリカ地域)の成長率は2.7%である。来年は今年を1.5%上回る3.7%と見込んでおり、全世界の平均を上回る高い成長率を達成する見通しである。国別にみるとリビアが4.6%(‘15年)から17.7%(‘16年)と大幅な上昇を予測しており、イラクおよびイエメンもそれぞれ1.3%→7.6%、マイナス2.2%→プラス3.6%と見込まれている。これら3カ国は現在社会不安が収まらず経済が深刻な状態にある。IMFはこのような状況が改善されると見込んでいるようであるが、予断は許さない。
MENAの大国であるトルコ、イランおよびエジプトの今年・来年の成長率はトルコが3.1%→3.6%、イランは0.6%→1.3%、エジプトは4.0%→4.3%であり3カ国とも来年は経済が好転するとされている。一方サウジアラビアは今年の3.0%から来年は2.7%に減速すると見込まれ、GCC6か国の平均でも今年の3.7%が来年は3.3%に落ち込む見通しである。歳入のほとんどを石油・天然ガスに依存しているGCC諸国は数年前まで石油価格の高騰によりブームの状態を呈したが、昨年以降の価格急落によりその反動が来年まで及ぶと予測されている。
(続く)
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前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
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