2017年06月
2017年06月24日
2017年06月22日
(注)本レポートは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0414MenaRank12.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その12)
2017.6.22
前田 高行
(サウジアラビア、トルコを追い抜いたイラン!)
(図http://menarank.maeda1.jp/12-G01.pdf 参照)
(表http://menarank.maeda1.jp/12-T03.pdf 参照)
ここではMENA6か国(カタール、サウジアラビア、イラン、エジプト、トルコ、シリア)と日本、米国及び中国について2012年から2017年までの順位の変動を見てみよう。
前年に「アラブの春」の騒乱が発生した2012年の6カ国の世界順位はそれぞれ、カタール12位、サウジアラビア106位、エジプト111位、イラン128位、トルコ130位、シリア147位であり、カタールが飛び抜けて高く、シリアが6カ国の中では最もランクが低かった。カタールはその後の6年間もMENAのトップであるが、年ごとの推移を見ると19位(‘13年)→22位(‘14年)→30位(‘15年)→34位(‘16年)→30位(‘17年)とほぼ毎年順位を下げ現在は世界30位台に停滞している。またシリアは2013年に世界最下位に転落するとその後5年連続で最下位に甘んじている。
サウジアラビアは順位の変動が幅が大きく2012年の106位から2014年には80位まで上昇したが、その後は95位(‘15年)→129位(‘16年)→133位(‘17年)と年々順位が下がり2017年は過去6年間で最も悪い。これに対してイランは順位の変動が小さく130位台前後を保持している。トルコは2012年から2015年までイランとほぼ同じ順位を維持していたが、2014年からの下落傾向が止まらず、2016年は145位、2017年は146位でありイランとの格差が広がっている。エジプトは2012年、2013年は110位台であったが翌年以降は140位前後に落ちている。
日本の順位の変遷は3位(2012年)→5位(2013年)→6位(2014年)→8位(2015年)→9位(2016年)→10位(2017年)と6年連続でベストテンに入っているものの低落傾向が見られ、今回はベストテンぎりぎりであり今後が懸念される。米国と中国は共に2012年は80位台前半、2013年は同後半台、2014年は100位前後と同じような足取りであったが、2016年には米国94位に対し、中国は124位と格差が開いた。しかし2017年は米国114位、中国116位と再び肩を並べている。本稿冒頭に説明した通り平和指数は小銃など小型兵器の入手の容易さ、人権に対する尊重の度合いなど24項目をベースに作成されているが、米国及び中国の世界ランクが100位以下と低いのは米国が兵器の入手、中国が人権の尊重でそれぞれ問題を孕んでいることを反映しているものと思われる。
以上
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「八方ふさがりのサウジ副皇太子」:
**新内務相は故ナイフ元皇太子兼内相の孫。サウド東部州知事の子息。(前内相の甥にあたる) 1983年11月4日生まれ。
「ナイフ家系図」:http://menadabase.maeda1.jp/3-1-6.pdf