2014年11月27日

トップでも世界113位のアラブ諸国(日本だって104位!):2014年版世界男女格差報告(5)

(注)本レポートはブログ「マイライブラリー(前田高行論稿集)で一括してお読みいただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0330MenaRank8.pdf

(MENAなんでもランキング・シリーズ その8)
 
4.2010~2014年の総合ランクの推移
 2010年から2014年までの5カ年間のMENA各国の順位の推移を追うと概略以下の通りである。

(1) MENAでは5年連続でイスラエルがトップ、イエメンが最下位
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/8-T02.pdf参照)
 5カ年を通じてイスラエルは常にMENA1位であり、しかも世界60位前後と2位以下が全て100位以下であるのに比べ大きな開きがある。MENA2位は2010年以降2013年まではUAEであったが、今回はクウェイトに代わった。カタールは7位(10年)→6位(11年)→5位(12年)→4位(13年及び14年)とMENAにおける地位を毎年上げている。


 これに対してシリアは5年間の世界順位が124位(10年及び11年)→132位(12年)→133位(13年)→139位(14年)と毎年下がり続け、世界最下位のイエメン(142位)との差が殆ど無くなっている。またイランも2010年以降は毎年世界順位が下がっており、2010年の123位が2014年には137位になっている。


(2)MENAの世界順位は毎年徐々に悪化
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/8-G01.pdf 参照)
 UAE、サウジアラビア、イランの3カ国とMENA平均に日本及び中国2カ国を加えて過去5年間の男女格差世界順位の推移を比べると中国の順位の下落が顕著である。中国は2011年には世界61位であったがその後69位(12年、13年)→87位(14年)と毎年下がり続けている。


 MENAの世界平均順位も115位(10年)→116位(11年)→118位(12年及び13年)→124位(14年)と毎年低下している。これを指数の平均値で見ると0.6012(10年)→0.6035(11年)→0.6041(12年)→0.6953(13年)→0.6119(14年)と昨年までは毎年上がっていた。それにもかかわらずMENA諸国の平均順位が上がらないのは、改善のペースが世界の平均以下にとどまっていることを示している。


 サウジアラビア、イランおよびUAE3カ国の過去5年間の世界順位はサウジアラビアが129位(10年)→131位(11年)→131位(12年)→127位(13年)→130位(14年)、イランは123位(10年)→125位(11年)→127位(12年)→130位(13年)→137位(14年)、そしてUAEは103位(10年)→103位(11年)→107位(12年)→109位(13年)→115位(14年)である。サウジアラビアは世界順位に大きな変化はないが、イランもUAEも共に2010年以降は長期低落傾向にある。


 日本は2010年に94位であったが2011年には98位に下落2012年以降は100位以下に低迷している。2014年にはわずかながら順位を上げたが世界100位以下である。中国も過去5年間で順位を下げており61位(10年)→61位(11年)→69位(12年)→69位(13年)→87位(14年)であり今回は急落したが依然として日本より上位である。
 
(続く)


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 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
   Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
   E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp



drecom_ocin_japan at 21:13コメント(0)トラックバック(0) 

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