2014年12月26日
広がる上下の格差:MENA貿易円滑指数(2014年版)(2)
(注)本レポート(1)~(5)は「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0334MenaRank9.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その19)
2. 総合指数MENA1位はUAE
(表http://members3.jcom.home.ne.jp/areha_kazuya/9-T01.pdf 参照)
2014年の貿易円滑化指数(以下ETI指数)でMENA17カ国中最も順位が高かったのはUAEであり、同国の世界ランクは138カ国中の14位であった。これは日本(13位)に次いで高く、米国と同じであり世界的にもトップクラスである。MENA2位はカタール(世界19位)でこの2カ国が世界20位以内に入っている。カタールは前回の32位から大幅に躍進している。これら2カ国に続く第3位はイスラエルおよびオマーンであり共に世界29位である。
更に第5位以下は、5位がバハレーン(世界33位)、6位にヨルダンとモロッコが世界37位であり、さらに40位台にはサウジアラビアとトルコが世界45位につけている。この中で前回と比較するとモロッコは前回の64位から27ポイント急上昇しており、それに対してサウジアラビアは前回の27位から大幅に順位を落としている。
MENAの半数以上の9か国が世界50位以内に入っており、さらにこのうち半数の5か国をGCC加盟国が占めている。MENA諸国、とくにGCC各国は貿易の円滑度では世界でも比較的進んだ国であると言えよう。
これに続くMENA10位はクウェイトで世界138カ国中の67位であり、ここまでが世界の上位グループに入る国々である。因みにMENA19か国の平均世界順位は64位であり、これは前回と変わりがない。
上記以外の国とその世界順位は、チュニジア(75位)、レバノン(82位)、エジプト(96位)が100位以内であるが、このうちチュニジアは前回の44位から大幅に落ちている。これら各国に続くのはリビア(世界105位)、アルジェリア(同117位)、イランおよびイエメン(同128位)である。前回世界108位であったシリアは今回評価対象外となっている。
(続く)
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